パリの生活費、固定費の家賃を含めた一月にかかる生活費をまとめました。
高いのは何と言っても、固定費の家賃ですが、パリなら無料の催し物や、日本の100円ショップのように安く物が買えるお店も増えました。
この記事は2019年に書いたのですが、それからコロナになり、今年2022年に情報を見直しをしました、
まずはパリ生活費、最後に他府県との生活費の比較もお伝えしますね。
パリの1カ月の生活費(合計)

各項目別のものは次の章に書きますが、まずトータルで1ヶ月いくらかかるかを挙げておきます。
間借りをした場合の1ヶ月の最低ラインの生活費は、
食費(自炊)200ユーロ(約2万6000円)
お出かけと外食200ユーロ(約2万6000円)
交通費 30ユーロ(約4000円)
1人なら合計で800ユーロ(10万円)から1000ユーロ(13万円)
家族の場合は、家賃は1間の間借りは無理ですので、もっとかかりますし、交際費はもっとかかり、それに子供の学校の授業料や医療費がかかります。
●ユーロ換算 1ユーロ130円で計算していますが、円安が進むと140円にもなります。
パリの1ヶ月の項目別生活費
まずは生活の柱となる一番大きい項目の家賃からです。
固定費/家賃(賃貸~間借り)
住まい情報サイト『Se loger(フランスでよく使われているサイトです)』で家賃を調べてみました。 2022年の平米家賃をアップデートしました。

パリは全20区あり、17区の東~20区までがガラが良くないと言われています
ですのでパリの住居の相場ですが、北東が安い構図となっています。
パリの東18区29ユーロ平米(31ユーロ2022年)
パリど真ん中6区35ユーロ平米(38ユーロ2022年)
と、2019年比較で約1割弱上がっています。
パリの左岸(セーヌ川の南)は全体的に高いですが、特に6区の家賃は高いですね。
反対に右岸の北東の18区がパリでも一番安い地区です。バルべス界隈ですので移民が多い地区です。
危険というわけではありませんが、ガラが良くないイメージです。
『金出せ!』などと脅されるような治安が悪いということではなくとも、歩いていてちょっと緊張する場所ですね。
こちらの記事でパリの危険な場所を参照してください➡パリ旅行で危険な場所は?ここは【ちょっと違う】と肌で感じよう
下記のサイトでは、住居先の郵便番号(都市の名前でも可)を入れると、フランス全国どこでも家賃の相場がチェックできます。
ただ、出てくる相場は、「区」や「都市」単位ですので、同じ区内でも、道を挟んだ向こう側の通りが高いというのがあります。不動産屋さんで出ている賃貸情報と違っていたら、そんな道の違いの所為のはずです。
http://www.lacoteimmo.com/prix-de-l-immo/location/ile-de-france/paris.htm#/ 引用先:seloger lacoteimmo
また、間借りした場合の値段は、1部屋(10平米~)で500ユーロから900ユーロ位が相場です。
間借りで良い物件を見つけるのはご縁です。 いい大家さんだと、安くしてくれていて、出る時に友人を紹介するので、つてがないと結構難しいです。
ですので、数か月まえには、サイトに連絡をして問い合わせをするのがオススメです。
それと、間借りは光熱費込みの値段で、インターネットも使えるケースが多いです。
またアパートの賃貸なら、家賃の他に共益費や電気代がかります。
固定費/光熱費や共益費
間借り以外のアパートの賃貸ですと、家賃に付随する光熱費は自己負担です。
各賃貸契約にもよりますが、
- 電気
- ガス
- 水道
が普通ですが、現在ガスは危険と考え、ガスを引いていない建物もあります。
ガスは爆発事故があったりしますので、多少は高くても電気に変えている建物も多いです。
フランスでは、冷房はほとんど一般のアパートでは設備がありませんので、暑くても、冷房なしが多いのです。
そんな時は扇風機などでしのぐのが一般的です。
その代わり、暖房は各部屋、廊下、お風呂場全てに行き渡って設備がありますので、冬でも寒さ知らずで暖かく快適な生活ができます。
また、水道代の中で、水はアパートの全体の住人が使用料を折半するという契約が多いです。ですので、水以外の「お湯」を個人で払うことになります。
部屋の大きさにもよりますが、電気、ガス、お湯(水道代は共益費に入っている場合が多いです)で、1ヶ月150ユーロが相場です。 今年2022年には光熱費は上がりそうですが、政府が上限を決めて、上手くいくと影響がないかもしれません。
固定費/食費
食費は、自炊するとかなり安くできる項目です。スーパーマーケットには
- モノプリ
- フランプリ
- カルフール
- オシャン
- ピカール
などがあります。
これらのスーパーの中で、モノプリが高いイメージがありますが、それはイメージだけです。
同じ商品を買って、フランプリとモノプリの商品の値段を比べたことがあるのですが、フランプリはどちらかというと低所得者層の人が買い物に行っていますし、安いイメージがありますが、安い訳ではないのです。
ですので、最初に住み始めて、いくつかのスーパーで少しずつ買って値段を比べてみることをお薦めします。
食料品の値段の一例です。
* 卵(6つ)1.9ユーロ(品物により倍するものもあり)
* 牛乳(1リットル0.5ユーロ(細長のプラスチックの容器入れは高い)
* 肉(豚1キロ)9ユーロ (鶏肉は豚肉の約倍です)
* 人参(1キロ)1.5ユーロ (野菜の冷凍品は安いです)(2022年に野菜は約倍になり、キロ4ユーロとなっています)
* 水(1リットル)0.5ユーロ
生野菜や果物は、2022年には色々な理由で高くなりました。
しかし、冷凍品専門店のピカールでなら、安く冷凍の野菜や果物が安く売っています。
また、出来合いは高いです。
スーパーで「肉」自体は安いのですが、調理してある出来合いになると、高くなります。
肉などは、タイムセールはありませんが、商品の値段は倍も違うことがありますので、気を付けてチェックしながら買うと安くできます。
私は、食料品は買い物はほとんどモノプリでします。モノプリでカードを作ると、同じ商品を2個買うと、2個目が半額や7割引きとなっている商品があります。
2個目が半額や7割引きとなっている商品(シャンプー、洗剤や食料品)のみを買って、食料品なら冷凍庫で保存すると、かなり安くできます。割引になっている食料品は開店1時間でなくなる事が多いです。
そのような割引を利用すると食費は1カ月に200ユーロ位で済みます(我が家2人家族です)。割引が使えるモノプリのカードについては、こちらの記事を参照して下さい。↓
➡モノプリで買えるお土産のおすすめ!もらって嬉しい品々を一挙紹介
その他に、日本食材はパリ市内のオペラ座付近の京子食品で買えますし、ネットでも買えます。
➡フランスのスーパーで買える和食材!BIO食品で和食に早変わり
京子食品ではセールがありますので、2割引きで買える時があります。
KIOKO(京子食品)
住所 46 rue des Petits Champs75002 Paris
最寄り駅 : Pyramides 駅(7号線と14号線)
京子食品では、インターネット注文の割引もあります。45ユーロ以上で無料で配達もあります。♪
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固定費/インターネットと携帯電話
インターネットのプロバイダーは
- フリー
- SFR
- オランジュ
などが、大手の会社です。
最初の開設時に店頭で契約をすると、初年が割引になっているサービスがありますので、いろいろお店をまわって見るのが良いです。 ただ、私も色々使いましたが、接続は良くないのです。
月額30ユーロで、
- フランスと日本へ固定電話(かけ放題)
- インターネットの高速回線
- テレビ50チャンネル他
など、各社でプランがでています。
現在日本までは固定電話は無料でプランの中に入っており、携帯はかけ放題プランは入っていません。 ただ、ネットでスカイプやインスタで話せると、携帯電話はプランになくても大丈夫です。
携帯電話はオランジュ(Orange)の子会社のソシュ(Soch)なら最低月額5ユーロからあります。2時間までの通話ができ、SMS(携帯メッセージ)は無制限です。
電話機本体は、オランジュSFRなどの店頭でも買えます。
固定費/交通費
パリ市の公共交通機関には
- バス
- 地下鉄
- RER(パリ郊外を結んだ電車)
- 路面電車
があります。
1ヶ月のパスで月額約70ユーロです。このパスがあると、パリ市内と一部のパリ近郊まで乗り放題です。70ユーロというと日本なら、5駅位の定期代ですが、その位パリの公共機関は安いです。
ただ構内の照明が暗く、尿の臭いがしたり、物乞いの人が車両の中で寄って来ます。でも慣れますよ♪
毎日通勤や通学をしないなら、10枚のチケット(16.9ユーロ 2022年夏)を買い、毎回移動時にチケットを使った方がお得です。
旅行者に思い出に残るパリ滞在ができるように、全路線でお客様サービスをしている感じです。 エッフェル塔、サン・レミ・バジリカ聖堂、凱旋門等の観光には、RATP(パリ交通公団)のバス、メトロ、路面電車を使うのがいいです。 引用先 : RATP パリ市内及び近郊の観光
固定費/銀行の口座の維持費
一つ月しか滞在しない場合は、銀行の開設はいりませんが、1年以上滞在する場合は、開設した方がいいです。 銀行には、
- ソシエテ・ジェネラル
- BNPパリバ
- HSBC
- LCL
などあります。
口座管理費のみなら月額で2ユーロからありますが、盗難などの保険付きでビザカード代が月額9ユーロなどです。
月額で9ユーロで、年間で一括にすると9x12で108ユーロですが、一括より月額の方が安い場合がありますので、口座開設の時に確認してください。
フランス国内だけで通用するカードを、カルトバンケール(CB)と言います。それならひと月4ユーロなどと、ビザカードよりも一般的に安くなっています。
また、カードの不正使用や、道でひったくりにあった場合にも、保険を掛けておけば、警察に届け出を出すと、保険で盗難金額が戻ってきます(上限はあります)。
➡フランスで銀行口座開設をするには?断られた時の対処方も解説
➡フランスでスリにあったら?旅行中の対策と警察の被害届の出し方
➡パリ旅行で危険な場所は?ここは【ちょっと違う】と肌で感じよう
半固定費/外食
固定費ではないですが、全く外で食べないというのはないと思いますし、食費を削り、ずっと家で食べるのは精神的によくないです。
ただ、フランスでは外食は割高です。
デリカでも高く、スーパーで300円でお弁当などがありません。
パリのオペラ街の和食のお弁当9ユーロ~
中華のテイクアウト9ユーロ~
カフェのコーヒー2ユーロ~
ランチならカフェで(アントレーメインーデザート)安ければ18ユーロでもあります。
半固定費/病院代
総合病院もありますが、風邪などで診察をうける場合は一般内科医でアポをとると、当日でも受診してもらえます。
社会保険(セキュリテ・ソシアル)に加入していると、費用は戻ってきます。
一般医 25ユーロ(初診料なし)
専門医が28ユーロ(初診料なし)
整骨院が70ユーロ(腰が悪くなった時などの診療費は元々、セキュリティソシアルで扱われていませんので自費で受診となります。任意保険に加入していれば、一部戻ってきます)
夜間など風邪でもガストロなどの救急でお医者さんに家まで来てもらえます。
1回70ユーロ位で、払い戻しの申請を任意保険も含めてするとほぼ全額戻ってきます。
➡フランスの救急車の電話番号!救急の種類と断わられない電話のかけ方
半固定費美容院
一つ月未満の滞在なら、カットも必要がないと思いますが、長期になると数か月に1回は行くと思います。
女性のカット代は通常で35ユーロ位ですが、27ユーロ位からで行っている美容院もあります。
散歩の時に、チェックしてみるといろいろ見つかりますよ。 気に入れば、チップを2ユーロくらい渡すのがいいです。
お出かけ費/美術館・オペラ
美術館は毎月第1日曜日は無料(常設展のみ)です。
ルーブル美術館 17ユーロ : https://www.louvre.fr/horaires-tarifs-acces/tarifs#tabs
オルセー美術館 16 ユーロ : http://www.musee-orsay.fr/uploads/tx_kleeadmin/Japonais2016.pdf
また、オペラも最上階(桟敷席で見えない)のチケットは買えます。 ネットで予約できますし、気軽に行ってみてはどうでしょうか?
オペラ 14ユーロから : https://www.operadeparis.fr/
美術館が毎月1回は無料ですが、無料の開放日は違います。
行く前にチェックしてください。
生活費を安くする100円ショップ
ダイソーのような100均もあります。
ダイソーのような100円ショップ
朝市に100円ショップがある場合があります。100円ショップのスタンドは大体中国系の人がお店を出しています。
- 電池
- ざる
- ポストイット
- 台所用品
- シャンプー
モノプリなどのスーパーは台所用品や文房具がとても高いですので、『朝市』がお薦めです。
リオン駅の構内の中にも、シャンプーなどの日常品が安く売っていまし、シーツなどは、アラブ系の人が経営しているのは安いです。
プランタンなどでは、シーツは100ユーロくらい、モノプリで60ユーロくらい、でもアラブ系なら、20ユーロくらいです。 デザインに凄くこだわらなければ、綺麗な色もあります。
パリ以外の都市の生活費比較
では、パリ以外の都市と生活費を比較してみると、どうなのでしょうか。
他府県と比べるとパリでは勿論家賃は高いのです。
ブザンソンという以前日本人女性が失踪してニュースになった学生都市と、南仏のマルセイユの平米当たりの家賃は以下の通りです。 2022年の数字です。↓
これらの家賃は平均値です。比べるとわかりますが、パリと他府県で家賃が全く違います。
家賃はパリが破格に高く、しかしそれ以外の項目で他府県の生活費が安いわけではないのです。
私も他府県に出張でホテルに宿泊をして、値段を比較してみました。
家賃はパリが他府県の3倍以上だどしても、他の都市ではランチなどの外食費は、同じ3品で16ユーロの半額の8ユーロで食べれるかというとそうでもないのです。
ランチで「前菜、メイン、デザートの3品」でパリと同じなら16ユーロなどです。ですので、安くはないのです。
またパリ以外であれば、生活に自動車が必要ですので、その分ガソリン代と維持費(保険)がかかります。ガソリン代の高騰は今生活費の中で問題です。
それと、日本帰省となるとパリ出発となり、パリまでの新幹線の費用や飛行機の乗り継ぎ費用が別途かかります。
あと、決定的なことは、パリ以外の地方都市では、日本人の就職先として日本企業の数が少ないか、ほとんどありませんので、フランス語のレベルがかなりでないとないのです。
パリならフランス語ができなくても、レストランの給仕や皿洗いの仕事もあり、収入を確保できる可能性もありますので、生活費を払い収入の面ではパリが安定しているのです。
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パリに移住・最低いくらかかるのか・生活費まとめ
パリの1か月の生活費をご紹介しました。 最初の章でご紹介した、間借りをした場合の1ヶ月の生活費は、
食費(自炊)200ユーロ(約2万6000円)
お出かけと外食200ユーロ(約2万6000円)
交通費 30ユーロ(約4000円)
1人なら合計で800ユーロ(10万円)から1000ユーロ(13万円) でしたが、円安で140円として14万円が最低ラインです。
間借りが無理ならら、ストゥディオを探すのですが、物件が不足していて、需要が供給を上回り、安くはならず、コロナでも高くなっています。
生活費は14万円は最低です。お出かけに無料のコンサートや美術館に行き、食事もしないでとなれば可能ですが、たまにお出かけをして気分転換は必要です。
ただ、日用品は100円ショップで買い物をするなど、スーパーの3分の1くらいでも買えますので、こまめにチェックできたらいいです。
その他に、語学学校の学費は、名門校は高いです。しかし、13区にある 語学学校などは、授業料が安い設定です。 語学学校の費用も馬鹿になりません。比較して選んで行ってください。