14区にある4★ホテル「Hôtel Niepce Paris オテル・二エプス・パリ」のレストラン「La Verrière Paris ラ・ヴェリエール・パリ」、日本人女性シェフ、平野シェフをご紹介します。
「La Verrière Paris 」はエレガントなホテル、二エプスホテルが母体となり、フランスで今急展開しているホテル・レストランです。
平野シェフは、その中でこちらの14区にある「ラ・ヴェリエール・パリ」のオープンからシェフを務められています。
フランスの中でもパリでは、和食の人気は高いのは言うまでもありません。
平野シェフは「ラ・ヴェリエール・パリ」で、フランス人の味覚に合う、和の料理を展開しています。
シェフのインタビューをご紹介します。
レストラン「La Verrière Paris ラ・ヴェリエール・パリ」
「La Verrière Paris ラ・ヴェリエール ・パリ」は、Hôtel Niepce Paris(オテル・二エプス・パリ)ホテルの地下にあります。
なんともおしゃれな空間です。
平野シェフは、16区のシックな、ペニンシュラホテルの、chef Sydney Redelシェフ率いる「ルワゾー・ブラン」で副シェフをされ、その後、こちらのラ・ヴェリエール・パリへ来られたのは、約3年前です。
「ラ・ヴェリエール」平野香世利シェフのインタビュー
前菜のフォアグラのスープ、大根、エノキ添え 「FOIE GRAS DES LANDES À LA PLANCHA(Bouillon Dashi, pétales de radis et jeunes poireaux et champignons enoki)
「ラ・ヴェリエール」があるホテルは4つ★高級ホテルです。
レストランはシックで、エレガントです。
そんなレストランのシェフは、日本人女性、平野シェフです。
平野シェフ、今日はご多忙のところ、ありがとうございます。ずっとコロナでお休みでしたね。今月お邪魔することができて嬉しいです。去年に一度ディナーに来てから、コロナ明けでやっとランチに来れました。ランチも和食感を全面に出した食材がマッチしていて、美味しいです。それに値段も手ごろにされているのですね。
ありがとうございます。私もやっとコロナの中、再開できて嬉しいです。はいランチは特別価格でさせていただいています。こちらへお越しになるお客様のお時間に合わせて、お盆形式でセッティングしています。ランチは長い時間をかけてするより、早めにきりあげたいというリクエストがあり、この形をとっています。
最初にこちらでディナーに来るときには、高級ホテルのレストランなので、和食とは言っても、かなりフレンチを想像していました。しかし、ディナーも、ランチも和食材が多いのですね。ランチでは、前菜、メイン、デザートが昇華弁当のようにコンパクトにまとめられているのですね。まさに和食のエスプリですね。
はい、そうなのです。ビオ食材は今求められている食材です。私は日本人ということもあり、和食材を多く取り入れています。ただ、パッと見は和食風ですが、味つけはフランス風なのです。といいますのは、ランチでもフランスではお客様がワインも飲まれますので、ソースが日本での懐石料理とは違っています。
イチジクと、ベトラブとモッツァレラチーズのサラダ(Salade de betterave figue et mozzarella)
そうなのですね。確かに味つけは、フレンチだと感じました。食器も日本風で演出してのせいか、昆布とカツオのダシの味つけだと思うのですが、違いました。前菜のフォアグラは、フレンチのポワレとは違い、それでいて、食材でフォアグラの味をじゃましないで、訴えるものがありました。不思議な味で、シェフ以外でどこにもない味だと思いました。
ありがとうございましす。今ホテルニエプス全体で、和食色を打ち出しています。今のフランスでは健康食ブームで、そんな背景で当レストランへ来られている方が多いのです。ただ、最初は、フォアグラにダシスープというのは慣れないお客様には驚かれました。
戸惑う方もいるのは、想像できます。このフォアグラの演出は、かつてファッション・クリエーターの高田ケンゾーさんが、黒が主流のパリのファッション界で、お花柄を打ち出した時のことを思い出しました。今はケンゾーファッションはパリで定着しています。それにしても、これまでは、Tour d’Argent(トゥール・ダルジャン), l’hôtel de Crillon(ロテル・ドゥ・クリオン) の後、 le Peninsula(ル・ペニンシュラホテル)で副シェフをされ、こちらへ来られて、シェフの経歴がすごいですね。日本では、宇都宮の調理学校を卒業して、調理師免許も取得されてからパリに来られてたということですが。
ナシ入りパネのヴルテ(velouté de panais et poire)
はいそうなのです。出身は栃木県で、「宇都宮短期大学附属高等学校」の調理科を卒業し、それからフランスへ来ました。実は我が家は料理人一家なのです。兄と姉も料理人です。そんな環境もあり、フランス料理をするなら、フランスでと思ったのです。姉がフランスへ案内をしてくれ、それからフランスのレストランへ勤務志望をしました。パリでは、花輪というレストランでオープンニングで採用が決まり、レストランで勤務することになりました。
そうなのですね。日本人といいますか、私達外国人は、労働許可証がない間は、いくら経験があっても採用となりません。
そうなのです。花輪で働く前は、他のレストランへ応募はしましたが、労働許可証がないことがネックでした。ご縁がありました。そしてそれからは、料理一辺倒の生活になりました。勤務先の仕事は、それなりにきついものもあり、1年で帰国する同僚も何人かいました。料理人の仕事は、時間が不規則な部分が多いです。
ランチのお盆スタイル。仔牛の胸肉キャラメルソース添え(poitrine de veau caramérisée)
その後、シェフは、星つきレストランのTour d’Argent(トゥール・ダルジャン), l’hôtel de Crillon(ロテル・ドゥ・クリオン) や、 le Peninsula(ル・ペニンシュラホテル)に勤めて、経歴が凄いですね。
私は日本人ですので、経営者が日本人のレストランは環境やメンタル面では楽なのはあります。日本語も通じますし。しかし、折角フランスでシェフをするなら、フランスのレストランで勤務したいと思ったのです。
しかし、シェフ、このような星つきレストランでの勤務は大変ということはなかったのでしょうか。
そうですね、なかったといえば噓になります。中には、勤務をして一月でシェフや副シェフが一度に辞職をして、新シェフのもとで勤務ということもありました。そうすると、一新です。レストラン内でも慣れる慣れないで、影響がありました。
そうなのですね。知名度のあるレストランで勤務をされ、今のシェフになられるまでには、それ相応の人生哲学が必要ということなのですね。しかし、今では引っ張りだこのように思えます。こちらラ・ヴェリエール のシェフとして、今後のシェフはどのような料理を展開する予定なのでしょうか。
はい、私にとって作って行きたい料理は、毎日の日常の中で食べてもらう料理です。ですので、高級素材と言われている、トリュフやキャビアはお正月料理で出すだけです。値段の面も考慮してお客様に気軽に食べに来て貰えるものを作っていきたいです。高くない素材を使って、素材が生きる料理にしたいと思っています。
ナシの煎茶風味ポシェ、柚子ソルベ、柚子キャレメルソース添え、(Poire pochée au thé vert sencha,Poire Caramélisée au yuzu
Sorbet yuzu )
シェフ、感激でした。どれもセンスが良く、それで美味しかったです。ところで、シェフの趣味はなんなのですか?
ああ、趣味ですか。時間がないというのはいいわけですが、普段は職場と家の往復で、自分にかける時間がないのが現実ですが、しかし、たまにピアノを弾きます。
ピアノを弾くなんて、ますますカッコいいですね。私とてもファンになりました。今日はインタビューにお時間をありがとうございました。
いいえ、こちらのほうこそありがとうございました。また来て下さい。
まとめ
ホテル・レストランの「ラ・ヴェリエール・パリ」の平野香世利シェフのインタビューでした。
前回のインタビューのパレ・ロワイヤル隣のレストラン「ル・リュリ」!Orieuxシェフも豪華ホテル・レストランのシェフですが、日本人の平野シェフは、同じ高級ホテルのシェフでも、違う経歴でシェフまで登りつめられています。
日本人の場合は、労働許可証がネックになりますが、ファッション・クリエーターのMiyaさんファッション・クリエーターのMiyaさんのように、フランスのモード学校を卒業後にクリエーターとして活躍するケースもあります。
数でいえば、フレンチシェフの方が人数は多いですが、平野シェフのお話しを伺い、これまでの成し遂げられたことは、並大抵のことではなったと感じました。😊
今後もっと日本人の活躍を楽しみにしたいですね。
現在 ラ・ヴェリエールのディナーは、19時までレストラン入りすると、シャンパンがサービスとなっています。
ボンナぺティ(^^♪
www.franceinfos.xyz
www.franceinfos.xyz