パリジャーナル

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パリでコロナ後の初の映画「Tokyo Shaking」フランス人駐在者の福島事故の見方

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コロナで閉まっていた映画館ですが、フランスでもやっと先月再開しました。

それでもコロナですので、感染したくない人ばかりです。

一か月様子見をして、大丈夫そうで、昨日「Tokyo Shaking」という映画を見てきました。

映画は、2011年の福島原発事故勃発後に東京にいたフランス人が遭遇した約1週間の様子を描いたものです。

また、マダムラマルキーズという歌が映画の最初に出てきます。

この冒頭の歌のシーンで映画で何が起こるのかと、不安を搔き立てるのでした。

みたい場所へ↓ジャンプ。

 

映画「Tokyo Shaking」の感想とマダムラマルキーズ

  Olivier Peyon監督の新作「Tokyo Shaking」が6月23日に映画館で公開となりました。

映画「Tokyo Shaking」のストーリー始めとマダムラマルキーズ

ストーリーは、2011年の福島事故となる前に、ちょうど日本へ到着フランス人女性の1週間の出来事を描写したものです。

主演女優がKarin Viardさん、昇進のチャンスがやってきて、本社のフランスの銀行の東京支店に派遣されたフランス人管理職。

別の会社に務めるフランス人の旦那さんを香港へ一人のこし、子供二人と東京支店での勤務を始め、一か月たったところに、原発事故が始まります。

会社のリクレーションの時間、マダムラマルキーズという歌のコーラスを練習する場面で、映画がはじまります。

このフランスの歌マダムラマルキーズ「Tout va très bien, Madame la Marquise」は、 劇的に仕上がっているせいで、ヒットした曲です。

旅行に出かけた貴族のマルキーズ婦人に、電話で惨事をすこしずつ伝えるのですが、最初は、全てoKですといい、少しづつ起こった惨事を告げていくものでした。

この歌の練習シーンで映画が始まるので、なにか変なことがあるのかと勘繰ることから始まります。

マダムラマルキーズの内容についてはこちらの記事をご覧ください。

www.sakurakofrbenkyouheya.xyz

映画「Tokyo Shaking」の福島事故の描き方

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マダムラマルキーズの歌が出たからには、惨事があるはずです。

それが、福島事故でした。

映画では、福島事故の悲惨さはあまり描かれてはいなく、テレビのニュースでリアルな事故のありさまは数回程度ですが、主人公が心理的にどんどん追い詰められていく様子に焦点があてられていました。

初日は、原発事故がどのくらいの規模になるかがわからないことが描かれ、それでも、危険を感じるフランス人の中には、関西へ行く人や、フランスへ戻る決断をしたフランス人、また東京へ残るフランス人とに分かれ、その心模様を描いていました。

東京に残ったフランス人は、事故は政府が把握しているので、身の危険はないと思っていた人達で、しかし、事故の大きさをジョジョに把握し、フランスや関西へ避難していくが増えて行くのでした。

映画「Tokyo Shaking」の主人公と海外派遣

事故後直ぐに、香港に避難するべきと思う旦那さん、また東京にのこると決断する同僚と、様々ななか、空気が汚染しているというニュースもあり、フランスへ戻るべきと、エアーチケットを探します。 しかし、もう空港もどこもパニックで、バスのみが移動の手段でした。

そこで、自分は仕事のために残り、子供を京都へ避難させる決心をするのでした。

一人残った主人公は、フランスへ社員を帰還させる名簿を作り、職場に残る日本人やセネガル人と親交を深め、その何日間で人との繋がりを感じるのでした。

しかし、自分を今のポジションへ昇進させた、東京にのこるように言ったフランス人上司が、フランスへ一人で戻った事実を知らされ、また、会社がチャーター便を用意できたなくなったことも知らされ、最後には旦那さん宅へ合流することを決心するのでした。

フランス人海外派遣社員の福利厚生

映画の中で主人公が住んでいるのは、東京の広いアパートです。

海外派遣社員(エキスパトリエーション)の福利厚生度合い

日本人でも、フランス人でも、アメリカ人でも、本社から外国の支店に派遣されている間は、豪華な住居があてがわれます。

派遣するのは大体、大手の保険会社、銀行、石油、半導体とも、日経300やフランスのcac40などに本社が上場している会社が多いです。

支店で勤務して、頑張ってくださいというもので、家賃が30万円とか、50万円とか、時には200万円とかする場合もあります。

これは、フランス語で、expatriation といい、本国から他国へ社員をおくる言い方です。

福利厚生が手厚いのです。

ただ、この手厚い福利厚生は、本社にもどれない可能性や、本社に戻ったときに、適当なポジションがなくなっていることもあるので、保険料の意味もあるのです。

いつか、解雇になるときなど、冷や飯をたべることになりえます。 expatriation が終わった時に、いつもいいというわけではないのです。

派遣先がシンガポールなどになると、プール付きの大きなアパートです。

フランスにいたときは、2部屋だったのが、派遣時には豪邸で、その変化で感覚を無くする人もいて、手厚い福利厚生がなくなる時に不適合な時期がやってくることもありますので。

「Tokyo Shaking」の映画の中では、主人公は特に大きなアパートに住めていることも、誠実に受け止めている人で、支社で勤務する他の社員からも尊敬されている関係で、堅実な人柄でした。

海外派遣社員の当たり前の既得権要求の考え方

フランスへチャーター便を前提で、帰還する人達の名簿を作りをしているときに、何人かの派遣フランス人へ連絡を取り、その中でとてもフランス的な反応がありました。

●私は、バイヨンヌから来ているので、帰還する最終目的地はパリ止まりではなく、バイヨンヌにしてください。

●帰る間の移動日数は、有給から引かないでくださいね。

など、というセリフがありました。

生死が問題になる時に、既得権益を優先してに考えるだけの発言です。

フランスでは社会保障が充実しており、そんな国ですから、原発事故で大変は状況であっても、社会保障は別物です。

移動日を個人の有給日数から引かれるなどは、もっての他です。

そんな会話をこの映画の場面でみると、国民性の違いを感じますし、そんなシナリオを入れた、Olivier Peyon監督のセンスが光っています。

2011年の日本在住者のフランス帰還

私の友人の中で、当時東京に住んでいたフランス人の旦那さんを持つ日本人人女性がいました。

2人の子供をフランスへ送り返す決断をしました。

離婚をしたフランス人の旦那さんから、子供をフランスへ帰還させるようにという、強い要求があり、非常事態のなか子供をエアーフランスのチャーター便で送り返したのでした。

母の友人は仕事の都合で、日本に残りましたが、エアフラのチャーター便のことは今でも、記憶に残っています。

パリの映画館MK2

今回の映画はMK2という映画館でした。

MK2外

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MK2中

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こんど、この特定席で座ってみてみたいです。

まとめ・日本人女優のYumi Naritaさん

映画で日本人の女優が、主人公の部下役で出演しています。

吹き替えなしでフランス語で話していました。

大体日本人が出演しているフランス映画では、発言がわかなないので、字幕が入っています。

しかし、今回の部下役の女優のYumi Naritaさんは、すこし日本語訛りがあるものの、ほぼネーティブでした。

Yumi Naritaさんの演技も良く、いい映画でした。

オススメです。

www.franceinfos.xyz

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