フランスの滞在許可証の入手には、滞在に必要なレベルに達していることを証明する必要があります。
証明に使われる試験にTEFがあります。
2018年から制度が変わり、この試験を受けて、フランス語のレベルを証明します。
また、この試験は、「合格」をめざす試験ではなく、レベルを証明する試験で、仏検やDELFとは違った性格をもっています。
とはいえ、試験のレベルはそう簡単でもありませんので、準備が必要です。
この試験は日本でも受験できますし、フランスでも受験できます。
また、別の試験TCFもありますので、一緒にご説明します。
まとめて見てみましょう(^^♪
フランス語の試験のTEFの特徴とTCFとの違いは
TEFは、「フランス語能力認定試験」のことです。
フランス語の能力認定試験には、このTEFの他に、TCFといのもあります。
滞在許可証の入手にこれら2つのどちらででも、フランス語の能力認定になります。
これら2つの試験の違いは、主催している機関です。
それぞれ、
TEFは、フランス商工会議所(Test d’évaluation de français)
TCFは、フランス教育省(Test de connaissance en français)
が行っています。
TEFとTCFの試験の特徴
TEFとTCFの試験の特徴は、レベル別ではなく、受験者全てが同じ試験を受けます。
ですので、仏検やDELFとは違い、A2やB1を受験するというものでなく、テスト後に、レベル判定があるというものです。
滞在許可証にはレベル判定でA2をとることが必要です。
TEFとTCFの「レベル」と仏検と比べたレベル
A2は、仏検のレベルでは、準2級に相当します。
仏検は5級から1級までありますが、日本以外の国際機関では、A1からレベル分けをしています。
難易度について、公益財団法人フランス語教育振興協会のホームページで以下のように言っています。
仏検 |
DELF・DALF |
|
1級 |
C1/C2 |
日本国内通訳筆記試験免除 |
準1級 |
B2 |
B2~留学試験免除 |
2級 |
B1 |
|
準2級 |
A2 |
|
3級 |
A1 |
|
4級 |
なし |
|
5級 |
なし |
|
滞在許可証の入手に、フランス語のレベル認定が必要になった背景ははっきりしませんが、認定試験のレベルが高くなったのは確かです。
フランスでは、偽装結婚もありますし、結婚相手のフランス人とはコミュニケーションがとれているはずですので、話せないと、偽装結婚と疑われる一つの基準ともなります。
また、フランスに滞在するには、ある程度の言語レベルには達していた方が楽で、そのレベルがA2ということのようです。
【注意】このフランス語能力認定試験は、フランス滞在許可証の他に、カナダ移民向けの試験もあります。
TEFとTCFの二つがりますが、パリ商工会議所が行っているTEFについての試験構成を記述します。
パリ商工会議所の主催のTEFの試験構成
試験内容は、
1、読解・書き取り試験、30分、13問。
2.聞き取り試験、10分、17問。
3、作文試験、1文の質問に対し、最長200語で意見を述べる、30分。
4、口頭試験、1文の質問に対し、10分で試験官に意見を述べる。10分。
パリ商工会議所によると、上記となっています。
それぞれの問題に時間内に答えることになりますが、あまり悩んでいる時間がないですね。
また、この試験の特徴は、社会性が強いです。
現地で生活をするために必要な単語が多いので、ニュースの内容を知っておくようにしましょう。
TEFとTCFの問題集の購入先
試験対策問題集の「フランス語能力認定試験 “TEF”公式問題集」の購入は、
①日仏文化協会➡日仏文化協会。
または、
②アマゾン↓
フランスでは、パリ商工会議所でもフナックでも買えます。
【TCF・フランス語学力試験について】
TCFはフランス教育省が行うフランス語学力試験です : TCFはフランス語圏以外の人で、職業上、個人的、或いは学業上の理由から、自分のフランス語能力の水準を簡単迅速に、そして信頼できる方法で評価し、認定を受けたいと望むすべての人を対象としています。
TCFはALTE(Association of language testers in Europe)の保証人メンバーであるCIEP(国際教育研究センター、セーブル)により考案されたもので、規格、数値化された試験です。真の計測手段である厳格な方法論により考案されたものです。
すべての受験者はヨーロッパ評議会(ヨーロッパ共通基準枠組み)が定めた6等級区分(A 1からC2)の内のいずれかに等級付けされた証明書を受け取ります。従ってTCFに不合格はありません。
TCFは2002年12月よりISO(国際標準化規格)の品質基準を得ています。
引用先 https://jp.ambafrance.org/TCF-%EF%BC%88%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E%E5%AD%A6%E5%8A%9B%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%EF%BC%89
【移民受け入れとフランス語学力試験の強化について】
アンサンブルフランセのポダキャスト(podcasts)で、移民への滞在許可証の状況の説明があります。
「フランス移民対策 2020年より《就業目的》の滞在許可 発給数制限へ-11月第2週 フランス最新ニュース-
Nov. 11, 2019」
がありましたが、どうもなくなったようですので、リンクを削除しました。
先ほどレベルについては、A2ということで、仏検の準2級に相当するとお伝えしました。
ただ、試験の内容は社会面を多く扱っています。
仏検やDELFとは違った内容です。
TEFとTCFの試験対策には、問題集を解いていき、わからななければ、質問をしていくのがいいですね。
アンサンブアンフランセの講師のYohann先生が受け持った生徒さんで、6か月でTCFのA2をクリアした方もいるということです。
社会面の単語の時制の、
Yohan先生によると、この3つで、試験対策はokということでした。
TCFのテストは購入するとわかりますが、A1からC2までが1冊になっています。
Yohann先生の実際生徒さんも6か月でクリアした方もいるので、基本的なボキャブラリーと、少ない時制で対策をすれば大丈夫ということです。
この手のテストの受けた方など、テキストを購入してから、スカイプレッスンなど単発でどんな感触かをつかんでみるのもいいですね。
スカイプレッスンを受けても問題集は自分で解いていかないといけませんので、2,3か月だけスカイプレッスンを受けるというのもありかと思います。
こちらから➡無料体験レッスンスカイプの申し込みの仕方 をご参照ください。
まとめ
フランス語の試験でTEFについてまとめました。
TEFはパリ商工会議所が主催しています。
同様の試験には、TCFがあり、フランス教育省が行っています。
どちらも、フランス語能力認定試験で、フランス語レベルの自己判定に使うもので、就職に役立つには、レベルが一つ上の
ビジネスフランス語の試験が良いでしょう。
このTEFは、あくまでも、フランス語能力認定試験です。
その時のレベル証明で、一生の間ディプロムではないのす。
その点DELFやDALFは合格するか、不合格となる試験で、一生ものです。
そこが違います。
ディプロムを手にしようとすれば、DELFのB2や、パリ商工会議所が行っている、ビジネスフランス語の試験へと進むのがいいでしょう。
また、突然の赴任が決まった場合などもあります。
仕事でフランス語が必要になりますので、ビジネスシーンで活躍できるようにフランス語レッスンをしておくのもいいですね。