パリ1区のパレロワイヤルにできたヴォルテラーノは、日本人オーナーのテーラーが主流のメンズのブティックです。
そのオーナーとは岡本圭司さん、ミラノコレクションでの出品以外でも、映画の衣装も手掛けいたので、ヴォルテラーノの衣装を目にしていた方も多いのではないでしょうか。
岡本さんのインタビューをご紹介します。
パレロワイヤルの日本人メンズ服Vartareno
パリ1区パレロワイヤルに新しくできた、メンズファッション専門店「Vorterano」です。
オーナーが岡本圭司さんです。
Vartarenoヴォルテラーノのオーナー
ヴォルテラーノのオーナーのデザイナーは岡本圭司さんです。
岡本圭司の経歴をご紹介します。
1970年京都にて仕立て屋の3代目として生まれる
1990〜1992イタリアミラノに滞在
1998年vorterano京都店をオープン
2000ー2002ミラノコレクション(メンズ)に4シーズン参加
2008年お店を東京に移転
(東京時代には通常のお客様の服作りと並行して多くの映画、CM等の衣装制作もしました)
2019渡仏
2020から2年間ニースに滞在
2023Parisにてvorteranoオープン
Vorterano岡本圭司さん
岡本圭司さんVorteranoブランド店
オープンしたのが2023年4月です。
パレロワイヤルにあり、フランス銀行の前にあるので、どうしても、この辺りにでかけると目に入るロケーションです。
そんなので、私もこちらVorteranoに出会いました。
Vorterano
メンズツイードの専門店なのですが、女性でも兼用で着れるかットになっています。
Vorterano
ブティックは奥行きがあり、奥のカウンターで岡本さんと、バッグデザイナーの奥さんのHIromiさんとお二人がいらっしゃいます。
岡本さんVorteranoヴォルテラーノのパリ出店
インタビューをご覧ください。
【ピンク枠が岡本さんの言葉です。】
Vorteranoヴォルテラーノをパリに出店した理由
今日はありがとうございます。早速ですが、ミラノコレクションも、映画の衣装も手掛けていた岡本さんが、何故パリにブティックをオープンされたのでしょうか。
るろうに剣心
岡本さん☆☆☆そうですね、これまで一通りテーラードでもこの道でやってこれたのです。それで新地のパリでブティックを構えたいという思いができたのです。それで、パリでテナントを探していたら、ここに出会えたのです。パリなら、パリジャンや世界のお客様との接点があると思い、ヴォルテラーノを紹介していこうと思ったのです。
Vorteranoヴォルテラーノのメンズ服は手縫い
こちらのブティックへ入って、今ご説明を聞いてビックリしたのですが、全部手縫いなのですね。ラインが柔らかくなるので、手縫いにしているのでしょうか。
岡本さん☆☆☆それもありますが、実はミシンでは限界があるのです。ミシン縫いはとても優秀なのですが、やはり上糸と下糸との関係では実は調整に限界があるのですね。それで生地に合わせて、手縫いにしているのです。
ヴォルテラーノの洋服は、テーラーが主流です。そうなるとやはり肩や襟のラインは手縫いの方が、フィットするんですよ。
そうすると、オーダーのようになり、お値段も手頃ではなくなり、限定もの感がでてしまいますね。
岡本さん☆☆☆そうですね、そうとも言えますが、日本にいる時から、口コミで紹介されてほぼオーダーで作っていたので、自分にとってはこれが普通になっています。案外これで、いろんな方に着ていただいて、リピートされてきています。値段もありますが、やはりそれ以上に、着心地で気にいってもらえて、自分へのフィット感は手縫いだと言ってもらえていました。
Vorteranoヴォルテラーノ岡本佳司さんのメンズ服
そうなんですね。そんなことはこれまでの、実際や経験があるので、言えることだと思いますが、これまでの日本やミラノで作られてきた作品は、今できたものではないと思います。最初は、技術はモード学校で習得されたのですか?
岡本さん☆☆☆はい、そうなんです。でも実は僕は、洋服店の3代目なのです。父親のテーラー業を手伝いながら、ヴォルテラーノを設立したのですが、学校は、そんな実家がテーラーなどの、洋服店の子息ばかりが行くモード学校だったんです。
西新宿にあった伝説の日本メンズ・アパレル・アカデミーで2年間行って、テーラーを学びました。
そうなんですね。ただ、学校に行っただけでは、ご自身が作りたいラインなどでないのではないかと思いますが、どうなのでしょうか。
岡本さん☆☆☆そうなんです。僕が行った学校では縫製はみっちりできたのですが、なんとなく、ラインが僕の描きたいものとは違ったのですよ。テーラーと言ってもいろんなものがありますからね。基本的に僕は、ロメオジリが好きでそのラインを追加していました。
いや、素晴らしいですね。ご自身のラインを追及して、ヴォルテラーノができたのですね。こうして拝見して日本でのイメージとは違うと思います。フランスへの出店には、色々なハードルがあったとおもいますが、これまでのミラノコレクションの出店をお聞かせください。
岡本さん☆☆☆ミラノコレクションに参加していたのは、僕もまだ若いころでした。こう言ってはなんですが、イタリアの風土が肌にあっていたという感覚があったのです。
人の紹介もあり、数年イタリアにいたのでコレクションにも作品を出していたのです。モデルとの出会いもあり、コレクションはおかげさまで、良い成果も出せていました。
ミラノコレクション
ミラノコレクション
こんなコレクションに出店するのは、本当にかっこいいですね。
ヴォルテラーノのオーダー品
そんなミラノコレクションにも出店して、順風満帆なテーラー人生のようにお見受けします。
東京でもで、映画の衣装まで手掛けて、固定客のお客さまがいて、それを置いてパリでお店をオープンするとは、ある意味で、再出発にも思えます。安易な人生を選択したくないということなのでしょうか?
岡本さん☆☆☆まあ、そういう言い方もできます。イタリア生活も、イタリアのミラノコレクションも、ニースにも住んで、ある意味でモードの本場のパリで自分のブランドを広めたいという思うが強くなったのですよ。
ご自身のブランド店を、言語が違うパリで広めていくのには、ハンディは感じないのでしょうか。
岡本さん☆☆☆ありますね。日本語でなら、その方の生き方、人生の価値観を聞き出せ、こんなラインが希望ではないですか?というところまで、詰め合わせができます。洋服はあるいみ、人生の価値観ですので、値段などよりも、今の自分の鏡みたいなところがあり、それを身につけるということなのです。
それを手伝うのが僕のテーラーの仕事なんですよね。ですので、言語がもっと簡単になると、パリの人にももっと着たい服の突き詰めができると思っています。
オーダー品と既製品が違うということですね。年齢で体型が違ってくると、ヴォルテラーノでは年齢に応じたラインに合わせるて、オーダー品を作っていくのでしょうか。
岡本さん☆☆☆はい、それも可能なのですが、それだけするとラインで納得してもらえないのでよ。体型に服を合わせるのは簡単なのですが、背中のラインも合わせ過ぎると、綺麗でなくなる場合があります。
それで、お客様の最高のラインを作っていけるようにするのがオーダー品なのです。
壮大な価値観ですね。私はいつも既製品ばかりですが、自分と洋服が一体になる、洋服が自分を映す、自分が洋服を映すということなのでしょうか。いつか岡本さんのお洋服を着れるようになりたいです。
それで、女性もののバッグもあり、トータルに着こなすということなのでしょうか。
女性バッグ
岡本さん☆☆☆ありがとうございます。ファッションは人生観がでると思っています。
生地や素材、ラインと突き詰めると、これしかないという状況がくると思っています。
それと、僕の妻がバッグをデザインしています。女性のお客様もお見えで、トータルに購入していただいています。和風のバッグもフランスという場所がら、好んで貰っています。
岡本さん☆☆☆今日はお忙しいなかありがとうございました。
映画の衣装も写真も見せていただいて、岡本さんにデザインを頼んだのがよくわかる気がしました。また、寄せていただきます。
岡本さん☆☆☆こちらのほうこそありがとうございました。また覗きに来てくださいね。お待ちしています。
Vorteranoヴォルテラーノパリ店情報
Vorteranoヴォルテラーノ店は、パレロワイヤルのフランス銀行の前にあります。
お店の前を通り、岡本さんがいらしたら、是非とも寄って見てください。
先日またブティックへお邪魔して、コートを試着してきました。
男性ものですが、ラグラン袖で、女性にもフィットするラインでした。
www.franceinfos.xyz
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