「パス・ドロワ」という言い方は、そういつもはききませんが、特定の状況で使います。
フランスでは今日地方選挙の投票日でした。
投票日を延期するかしないかが問題でしたが、結局投票が決行となったのです。
感染予防対策として、美術館、エッフェル塔、学校、そしてレストラン、カフェ、バーなども週末から、人が多く集まる場所は閉鎖となりました。
選挙投票場には、多数の人が行きますので、会場で感染がないように、選挙日は延期するべきと、特に地方の町長は政府に訴えていましたが、聞く耳持たずで、投票日を迎えたのです。
投票場に行ったマクロンさんに、ジャーナリストからコロナウィルスには感染していないか、テストはうけたのかと質問があり、「パス・ドロワ」という言い方で、特別優遇は使っていませんと返答でした。
なぜ優遇という言い方をしたのでしょうか?
「今日のフラ単語」で、単語の解説もしています(^^♪
➡フランス語の「 deuil」 ってどんな意味なの?フランスからレバノンへの援助って?
➡フランス語のquinquennatって何?カンケナと任期との関係は?
フランス語のパス・ドロワって何?

【パス・ドロワ】
パス・ドロワ はフランス語で「passe-droit 」で、意味は優遇や特権です。
辞書では、次のように言っています。
Faveur qu'on accorde à quelqu'un contre le droit, le règlement, contre l'usage ordinaire. 訳➡法律、規制、通常の使用に反し、誰かに与える好意。
マクロさんはコロナウイィルスの陰性か陽性のテストは受けていないというために、特権は使っていませんと言ったのです。
何故、テストを受けていないというのに、特権扱いを言ったかは、テストを受けられる人が少ないからです。
フランスで急激に感染者も増えて、病院が対応できないています。
感染患者っぽい容態だと自分で思えば、テストをして「陽性か陰性」を確かめたいのですが。
テストをするのも至難の業です。
病院はてんてこまいで、テストを簡単にうけさせてはくれません。
そこに、先週政府の大臣3人がテストを受けたとニュースで流れ、「え?大臣なら優先でテストできるの?」と一般市民から不満がでたのです。
そんな背景で、今日マクロンさんは、自分は大統領という職に就いているが、特権は使ってないと言ったのです。
フランス語では、
"Je n'ai pas été testé car je n'ai pas de symptômes (...) il n'y a pas de passe-droit face au virus"
訳➡「症状がありませんので、テストはしていません。ウイルスの為特権はありません。」
ちなみに、今日のは地方選挙の1回目の投票です。 1週間後に2回目があります。
このままコロナウイィルスの感染がひどくなれば、第2回目もキャンセルか、延期もあり得ます。
しかし、
延期になるには、国会で延期の承認が必要で、国会ではマクロン党が多数を占めているので、延期にはなり難いです。
いまフランスでは、野党があっても、反対勢力になってないので、数の原理で押し切られています。
よほど世論が動けば別ですが😢
以上で~す。
A demain(^^♪
今日のフラ単語

Élections municipales 地方選挙
passe-droit 優遇、特権
deuxième tour des municipales 第1回目投票 deuxième tour des municipales 第2回目投票
report 延期