パリの12区は、ヴァンセーヌの森がある区で、20区のうちでは面積が最も大きいのです。
ルーヴル美術館のような目立ったものがない区ですが、なんといっても、歴史的にみて、フランス革命のバスティーユ襲撃の発端となったフォーブール=サンタントワーヌ(Faubourg-Saint-Antoine)がある区です。
それと、ヴァンセーヌ森のすぐ隣にクレベルトという散策コースがあり、ベルシーも公園があっていいところです。
パリ観光では、あまり知られていない場所で穴場です。
- パリの12区の見どころ
- バスチーユ広場の7月の塔
- ラ・クレベルト( la coulée verte)ってどんなところ?
- クレベルトからプティット・サンチュール
- ベルシー・ヴィラージュ
- 穴場スポットのパレ・デゥ・ラ・ポルト・ドレ
- ヴァンセーヌの森よこにあるパリの動物園
- まとめ
パリの12区の見どころ
パリの12区 (12e arrondissement de Paris) には、
- ヴァンセーヌの森
- ベルシー公園、
- バスチーユ広場、
- オペラ・バスティーユ、
- リヨン駅 、
- ベルシー公園、
- パリ動物園、
- パリ花公園、
- 国立移民史博物館
などがあります。
気になるのは、バスチーユ広場のフランス革命への要因となったバスチーユ蜂起ですよね。
バスチーユ広場とバスチーユ蜂起

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バスチーユ蜂起とは、それまでの不作為で麦が高騰し、労働者の収入では満足に食べられない状況がおこり、パリ市民の怒りのあらわれでした。
歴史的には1789年7月14日に起こったバスティーユ襲撃となっていますが、数日前から、バスチーユの牢獄前でいざこざがつづいていたのです。
バスチーユの牢獄
バスチーユの蜂起があったバスチーユ広場には、牢獄があり政治犯や貴族らが収監されていました。
パリ市民が標的にしたのは、圧政や国王の権力の象徴であったバスティーユ牢獄でした。
群集が牢獄側に対して投降を呼びかけ、牢獄の武装解除や武器庫に保管されている武器や弾薬の開放を求め、話し合いは決裂し、一部の群集が中庭におしかけるなど、さらに侵入。バスティーユ牢獄は降伏、陥落したのです。
バスチーユ牢獄にいたサド公爵
1789年のバスチーユ蜂起の時点で、実際にはほとんどの収監者は政治的な背景を持たない一般犯罪者でしたが、中にはサド公爵がいたのです。
サド公爵(Marquis de Sade)は、18世紀フランスの貴族、小説家、劇作家であり、自由主義的な思想や性的な過激さで知られる人物です。彼は自身の名前から「サディズム」の語源となりました。
サド男爵は、自身の思想を反映した過激な小説や劇を数多く執筆し、当時のフランス社会に衝撃を与え、作品が暴力や性的な暴行、死や腐敗など、過激で猟奇的な描写が含まれていたことで、特待遇で刑務所入りしていたのです。
バスチーユ蜂起とフランス革命
バスチーユ刑務所は陥落し、この事件で、革命の急速な進展を象徴するものとして、当時のパリ市民や王政側にとっても転換点となりました。
フランス王はルイ16世、その妻マリーアントワネットがギロチンにかけられたのは、数年後です。
それまで、ロベスピエールの恐怖政治が続き、フランスは混沌とした状態で、この年のフランス革命で、市民の食料難が解決されたわけではなく、貴族から富がブルジョアへ移転し、市民の生活は以前くるしかったのです。
王が絞首刑となり、19世紀はフランスでは、ナポレオン1世皇帝、王政復古、ナポレオン3世の帝政、その後の市民的王政と 目まぐるしい政権交代が続き、産業革命があり、王政や帝政とは裏腹に、市は大きく発達していったのです。
バスチーユ広場の7月の塔
現在のバスチーユ広場は、中央に7月の塔があります。
バスチーユ蜂起が7月なので、フランス革命記念日の7月とおもいますが、1830年の7月革命の「7月の塔」です。

このバスチーユ広場からヴァンセーヌの森まで、クレベルトという道があります。
ラ・クレベルト( la coulée verte)ってどんなところ?
クレベルトは散策コースになっている上部にある道です。
地下鉄の8号線のミシェル・ビゾ駅から同じく8号線のバスティーユ駅までの5キロ程の距離で、ドメニル通りと並行する道です。
この散策道を別名プロムナード・プランテ(Promenade plantée)とも言っています。
以前についていた名前ですが、実際行っていると、植林に囲まれた空間ですので、植え込みの散歩道というのはぴったりと感じます。
またバスティーユ側の方を クレベルト・ルネ・デゥモン・ドゥ・パリ( Coulée verte René Dumont de Paris)とも言っています。
入り口はミシェル・ビゾの駅から歩いていくのが分かり易いです。門があり、朝は9時時(曜日によっては8時半から)から開いています。

エクササイズようの器具もあり、森林浴には、うってつけの場所で、週末は特に散歩に来ている人や、ジョギングしている人が多いのです。

バスティーユの手前まで道はありますが、散歩時間は1時間位といったところです。
ドメニル通りには、いくつか入り口(出口)があります。

クレベルトからプティット・サンチュール
クレベルトまで行くと、ヴァンセーヌの森まで直ぐです。
ここには、廃線となった線路後に、アートがを描いた、ストリートアートがあります。
ベルシー・ヴィラージュ
ベルシーヴィラージュ(Bercy Village)は2002年にオープンした、線路跡を改造した、レストランや映画館があるショッピングモールです。 南仏へ来たような錯覚をするくらいの、バカンス感がある場所です。
穴場スポットのパレ・デゥ・ラ・ポルト・ドレ
パレ・デゥ・ラ・ポルト・ドレ(Palais de la Porte Dorée)は、ポルト・ドレの宮殿という別名国立移民史博物館が12区にあります。
ここはかなり穴場スポットです。 www.franceinfos.xyz
ヴァンセーヌの森よこにあるパリの動物園
ヴァンセーヌの森の横には、動物園もあります。 ペンギンや、ヒョウがいて結構楽しめます。
まとめ
パリの12区には、ヴァンセーヌの森、ベルシー、バスチーユ広場とあります。
目立ってない区で観光名所となっていないのですが、フランス革命のバスティーユ襲撃の発端となった地があり、躍動感があり区です。
観光客にもあまり知られていない場所で穴場です。