フランス語で「ペ二ビリテ」という言い方があります。
「pénibilité 」と書きます。
名詞で意味は、辛さ、過酷さ、です。
この辛さは、社会的問題の一つになっています。
職業により、「過酷さ」が違いますし、学歴、居住地域、性別で、報われない社会的境遇に追いやられがちです。
この辛さには、身体的過酷さも含んでおり、その指数によって、 辛さ度が考慮された「compte pénibilité 辛さアカウント」をもつことたできます。
このアカウントの数値により、年金の受給開始年齢も変わってきます。
昨日の「パリテ」男女同権につづき、ペ二ビリテついても、まとめて見てみましょう。
「今日のフラ単語」で、単語の解説もしています(^^♪
フランス語のペ二ビリテって何?

【ペ二ビリテ】
ペ二ビリテ「pénibilité」は、名詞で、 意味は過酷さ、辛さです。
名詞は、pénibilitéで、 形容詞は、pénible で、意味は、
しんどい、つらい、やっかだなどです。
qu'est-ce que c'est pénible ! 訳➡なんと大変なことか。
Tu es pénible ! 訳➡君はたまんないね。
などとあります😊
形容詞の pénible は、そう悲惨さがないのですが、 pénibilité のほうは、社会的問題を反映した言い方があります。
テレビ番組の【キャッシュ・アンヴェスティガション】が、 職場での男女の同数についての特集をくみました。
その中で、看護師という職業は、以前は「過酷さ」の対象となっていたのに、2010年にその対象から外されたということです。
Elise Lucet interrogeait l'ancienne ministre de la Santé sur le statut de pénibilité pour les infirmières. 訳➡エリーズ・リュセは、看護師のステータスについて、元厚生大臣に問い合わせた。
Elise Lucet (エリーズ・リュセ)は、【キャッシュ・アンヴェスティガション】のメインキャスターで、特集番組で対象となった人物に取材を行い、質問をぶつけています。
もちろん、この番組で取材を受ける対象となった人は、気まずい思いをします。
過去の対象には、
砂糖、甘味料を大量に使う大手メーカー、
農薬メーカー、
乳製品の巨大メーカー、
などがあり、自ずと、農業大臣も取材を受け、非常に気まずい思いをしていたのですが、今週の特集では、元厚生省大臣の、
Roselyne Bachelot です。
彼女は、サルコジ政権下で、厚生省大臣職にあり、2010年に看護師の過酷さのステータスを廃止したのでした。
これにより、看護師は過酷な職業をしていないということになり、年金制度で優遇はなくなりました。
今のコロナ感染者の治療対応を見ても、30日間ノンストップで勤務し、更に死亡の危険まである職業であるのも関わらず、過酷でないと分類されてしまっていたのです。
この分類の論拠には、バシュローが当時根拠を置いたレポートが、看護師の寿命は、他のフランス人と同様だということでした。
ところが、今回「キャッシュ」が行ったリサーチで、看護師の勤続中の死亡年齢については、レポートに触れられていなかったのがわかったのです。
そこで、キャシュが、バシュローに対し、看護師の在職中の死亡について、あなたが論拠を置いたレポートは、触れていなかったのですが、それは憶えていますかという、問いただしを行い、バシュローは非常に不愉快そうでした。
キャシュの番組はこちら↓です。
というわけで、この番組を評価する人は多いのです😊
以上で~す。
では、では、
また明日(^^♪ à demain.
今日のフラ単語
pénibilité 偶奇性
compte de pénibilité 可能
Elise Lucet エリーズ・リュセ