2016年の7月14日の革命記念日に、南仏のニースでトラックの突入事故があり、死者も含め負傷者が400人以上となったテロ事故がありました。
この事件の功労者何人かには既に、レジオンドノール勲章が贈られていたのですが、事故から1年後に、改めてエストロジニース市長から授与されることになりました。
授与されたのは、フランク・テリエさんという方です。
レジオンドノール勲章が授与

ニースのトラックテロが起こったのは7月でした。トラックが海岸歩道を歩いている歩行者に突入していくということで起こった悲惨な事故でした。
フランク・テリエさんという男性が事故の際に、そのトラックの横をスクーター走行をし、トラック運転席へ上がり、トラックを止めにかかったのでした。
それからスクーターのヒーローと形容されています。
フランク・テリエさんの功績
7月14日RTL新聞によると、
『トラックがすごいスピードで自分のスクーターの横を突っ切っていきました。妻から何をするの?と言われましたが、降りろといって一人でトラックまで進んで、ステップを上がってドアを開け、運転席にいた犯人を何度も殴り、殴り。。。犯人は拳銃に弾を込めていましたが、それは動作しませんでした。。。』とあります。
引用元 : 7月14日RTL新聞
トラックに突っ込んだフランク・テリエさんのスクーターは大破したということでした。
そのくらいの貢献をしたのですが、事件の後には市からも感謝のなったのでした。
実際に、前年の12月に、事件の際に、警官二人と自転車の男性が勇敢にトラックを止めにかかって、レジオンドノールを授与されていたのです。
しかしフランク・テリエさんはその際他の功労者のように授与されていなかったのす。
ニースでは、レジオンドヌール勲章を受けた人と、そうでない人がいるということで、フランクさんの友人がSNSなどで、功績を広め、遅ればせながらでも、授与となったのでした。
同じような行動をとっても、認知されなかったこともあってか、ニースの追悼式では、市民からも喝采され、ニース市長から勲章を贈られました。
授与となったフランク・テリエさんですが、事故のあとすぐ精神疾患にかかって治療をうけていたということです。
被害にあった人たちも事故に遭遇した場合には、心の傷がいえるまで時間がかかるということですね。
追悼式に3人の国家元首が出席
フランスでは2015年には1月のシャーリーエブド、そして11月のバタクランのテロと、パリでは2回テロが続きました。
2016年に入り夏を迎えやっと、普段の平穏さを取り返したかのように感じた矢先に、それも革命記念日にニースで起こったのがこのテロでした。
そんな背景もあり、マクロンさん、サルコジ元大統領とオランド前大統領もこのニースの追悼式に参列することになったのです。
3人の国家元首が参列とは、とても珍しいです。
実際のところ、この事件はたったの4分ほどの出来事で、100人近くの死傷者がでたのです。
7月14日はフランスで革命記念日です。パリ祭ともいわれていますが、ほぼ毎年この日は、フランス大統領が夜の8時のフランスのテレビ局の敏腕ジャーナリストからの質問へ答えるのが恒例です。
ある意味で、質疑応答の手腕が問われるイベントですが、それに、うまく答えることで、大統領の手腕を発揮する機会となってきました。
ところが、この年の革命記念日には、シャンゼリゼ通りの軍事パレードの式典に参列後、テロの被害にあったニースの犠牲者慰労式典へ参列したのでした。
今日の単語
le 14 juillet ( 革命記念日 )
l'interview télévisé ( テレビインタビュー)
la parade militaire ( 軍事パレード )
l'attentat du 14 juillet à Nice ( ニースの7月14日のテロ )
les victimes de l'attentat ( 7月14日のテロ犠牲者 )
la Légion d'honneur ( レジオンドノール )
la cérémonie d'hommage aux victimes ( 被害者の追悼式 )
le chef de l'Etat ( 国家元首)