フランスに移住してきて20年近く経ちました。
将来の年金生活には経済的にも不安がある、というのは最近の傾向ですね。
ニュースにもありますが、フランスでも「将来の生活に不安がある」と感じている人は多いです。
しかし、それでも老後にフランスで老後生活を送ってみたいと考える方も少なくないのではないでしょうか。
パリは公園や、美術館が充実していて、街を歩いても綺麗ですし、美術の学校へも通えます。
生活は、街の雰囲気や、文化環境で生活は快適になるところが多いと思います。
とはいえ、ビザや、滞在許可証などの、実務的な、「紙」の問題がクリアされれば、お金をかけないでもフランスは案外生活がしやすいのも事実です。
老後にフランスへ移住して、住んでみたいと考えられている方は、どうぞ参考にして下さい。
老後の移住後の生活ににいて、お伝えできたらと思います(^^♪
老後の移住にフランスという選択
フランスは日本人にとって依然人気のある海外旅行先です。
ですので、若い時にパリ旅行をして、老後にはパリで生活をできたらと、考えてしまうものです。
火災になり、塔が焼け落ちたノートルダム大聖堂もある、パリのど真ん中の、サンルイ島やシテ島のあたりは、本当に美観です。
建築物とその雰囲気の所為で、観光客が絶えない場所で、また欧州人にも人気の場所です。
実際に住むとなると、経済的なことで住む場所はかならずしもサンルイ島にはならないかもしれません。
フランスの住居先の選択
老後にパリに居住をするのでれば、
- 小さく(大きくとも)ともアパートを購入する
- 賃貸をする
と、それぞれの将来設計でできます。
家(フランスの田舎では一軒屋で、パリではアパルトマン)をどうすのかは大きい問題ですが、住居が決まれば、あとは言葉に慣れて、生活を始めるだけです。
フランス国内で住むとなれば、
- パリ
- パリ郊外
- 地方(他府県)
大ざっぱに上記の中でも選ぶことになります。
居住先は、結婚相手の家がある、また知り合いがいるなどで、決めることが多いです。
海外生活をするときに最初は知らないことが多いですので、友人や家族がいることで、そこに合流するのは心強いです。
しかし、生活にも慣れてくれば、親戚がいなくともパリは魅力的な都市です。
フランスでの生活には、母国の日本と比べて、やはりネックになるのは、
- 経済状況
- フランス語のレベル
これらの条件はついてまわります。
日本にいて日本語がはなせれば(当たり前ですが)言葉の問題はないでしょうが、人間関係で悩む時はあります。
逆に海外移住をしてから、ややこしいしがらみにについて悩まなくなったという人もいます。
実際に生活面では、フランス語のレベル次第で、生活は快適になり、フランス人にも助けてもらえることが多くなります。
滞在許可証の種類
海外移住を老後にする場合は、若い時の語学留学とは少し性質も違いますし、結婚相手とフランスへ行くというのも含め、滞在期間によりますが、移住するにはビザが3タイプあり、分類しますと、
- 結婚ビザで移住する
- 労働ビザで移住する
- ビジタービザで移住する
になります。
老後に海外移住となれば、ビジタービザを取得できれば、生活はスタートできます。
このビジタービザの特徴は、フランスでは就労ができないかわり、貯蓄さえあれば、毎年更新できます。
老後は、年金も潤沢にあり収入があるという場合は、このビジタービザであれば、銀行の残高証明を毎年提出すれば更新が可能です。
では居住先の家賃や、不動産を購入する場合の値段を見てみましょう(^^♪
➡【必見】フランス語の試験TEFとは?滞在許可証入手にはどの試験がいいの?
➡フランスで銀行口座開設をするには?断られた時の対処方も解説
フランスの家賃と修繕
ビザの入手ができれば、フランスでの生活をスタートできます。
では住居先をどこにするかですが、パリにするのか、また地方都市にするかで家賃はどのくらい差があるのかを見てみましょう(^^♪
「フランスの不動産・家賃」
不動産を扱っているメイヤーアジャンというサイトで2019年のリファレンスとなっている金額をご紹介します。
フランスのメインの都市名と、購入の際の平米の値段、賃貸の場合の値段は以下の通りです。
都市名 | 購入㎡(€) | 円 | 家賃㎡(€) | 円 |
パリ | 10 115 € | 130万円 | 28,0 € | 3640円 |
リヨン | 4 501 € | 45万円 | 12,7 € | 1650円 |
ディジョン | 1 992 € | 26万円 | 10,5 € | 1365円 |
モンペリエ | 2 895 € | 37万円 | 12,6 € | 1630円 |
ボルドー | 4 475 € | 58万円 | 13,2 € | 1700円 |
リール | 2 836 € | 37万円 | 13,5 € | 1750円 |
ニース | 4 107 € | 53万円 | 15,1 € | 1960円 |
ヴェルサイユ | 7 426 € | 96万円 | 19,6 € | 2540円 |
サンドニ | 3 804 € | 49万円 | 16,5 € | 2140円 |
引用先サイト https://www.meilleursagents.com/
賃貸でも、購入でも、首都のパリは政治、経済、文化が集中している都市ですので、フランスの中でも高いです。
その他に、ヴェルサイユ宮殿のあるヴェルサイユは、富裕層も多く高いです。
またなにかと若者の暴動があったり、移民が多いといわれているサンドニは、それでもパリ郊外ですので、他府県と比べても、値段が安くないのがわかります。
表の値段は、各都市の平均となっていますので、パリ一つとっても、一番高い6区とは、18区~20区とは値段も違っています。
【6区・リュクサンブール公園】
また、家賃にしても、同じ区内であっても道路を挟んで値段は違います。
実際に購入する場合の手数料は、公証人と言って、フランスでは鑑定を専門でする人を介さねねばなりません。法律で決まっています。
老後にフランスに住むとなり、小さな(ないしはお城くらい大きくとも)アパートを購入する場合には、資産価値はどうなのかと疑問に思うかと思いますが、フランスの中でもパリは上がり続けています。
私もアパートは購入しました。パリは地下の下落がないと、ほぼ言えます。
フランスの国立統計機関からでている数値で、ご覧になれますように、値段が上がっています。
ですので、特にパリでは、買える人はアパートを購入しています。
いざ購入となると、公証人に払う手数料がありますが、これは法律上 値段交渉できません。
その他には、購入不動産会社から詳細なデータを取り寄せて、どのような建物全体でどの経費がかかるかを、居住者の管理費もじっくりと検討する必要があります。
家賃以外の費用
購入金額が平均より安いときは、それなりに理由があります。
建物を買い替える際に外壁の塗装工事を行う、エレベーターに修繕を行うなど、住居者全体で決定された事項を知った上で購入すると、あとでびっくりもあります。
家賃の他にかかる経費は、
- ガス・水道などの光熱費
- ビルの管理費
- 固定資産税
- 通信費
- 住居保険
- 水漏れなどの修繕費
一番下の水漏れ補修は、古いアパートに入居すると、引っ越しをした年に一度にどこもかしこも水漏れになるということがあります。
実は私も経験しました。
日本だと不動産は築年数が長くなると、不動産価値は下がっていきますが、パリは上がっていきますので、古くても購入するのです。
ですので、買える人は購入しているのが現状で、古いアパートの水漏れも修繕しておけば、売買には有利になります。
実際に、水漏れはパリに住んでいる人であれば、フランス人も含めて悩ませられる問題ですが、親切な専門の修理屋さんが見つかれば、怖くないです。
フランスに住む際の心配事
フランスに住むことを決めて、とりあえず購入するまでは、賃貸でアパートに居住し、ビザも取得し、生活を始めたとなり、なにかうきうきとした気分ですね。
もちろん最初は、ビジタービザを取得しないで、日本人のパスポートでなら3か月まで滞在が可能ですので、1年間で半年だけ住んでみるでもいいと思います。
日本と違い、実際に住んでみて、心配事は、治安やこどばに集約されると思います。
フランスの治安
治安に関しては、私は2度もひったくりにあいました。
一度はパリ市内のオペラ座周辺、もう一度は家の近所です。
どちらも、場所柄悪いところではありません、しかし、ひったくりする人は、常時「カモ」を探しています。
ですので、ボーっとしていれば狙われます。
ボーっとしていれば、アジア人でも何人でも狙われますので、特定の人種が狙われるとかナーバスにならなくても大丈夫ですよ。
また、お金持ちそうな恰好をして歩いていると、ネックレスをもぎ取られるなどもあります。
フランス人でももぎ取られますので、TPOは大事です。
ですので、ジーンズルックできたない恰好をすると、そうひったくりなどには逢いません。
日本からの収入を確保する
収入も心配事の一つです。 ビジタービザでは、フランスで仕事ができません。
仕事をするためのビザではありませんので、収入の確保がひつようです。しかし、家賃を払って、暮らせる資金があれば、老後の生活も心配ありません。
フランスに来る前に、年金金額がいくらになるのか、生命保険の年金保険がいくらかもチックして、どのくらいの家賃なら払えるのかを計算して、渡仏するのがいいですね。
また、ビジタービザでは、フランスでは仕事ができませんが、日本在住の企業からネットを通じて仕事をするのは問題ありません。
いままで仕事をしていたのなら、フランスに行くからと言って、仕事を辞めるのではなく、継続できるのあれば、そのまま時間をすくなすして継続というのも一つの方法です。
毎日、美術館巡りもいいですが、仕事をするなり、ボランティア活動など、人へ何かをしてあげる文化も取り入れた生活がバランスもとれていいとも言えます。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
老後にフランスへの移住はどうなのかという視点でまとめました。
一度にすべてまるごと、フランスへ引っ越しをするのは、なにかと決心するのが大変と思いますが、最初に半年なり暮らしてみてから決めるのも良いと思います。
実際のところ、言葉さえできれば、フランスの生活では、不安は消えるといえます。
もちろん金銭面でも、収入を確保するのは必要ですが。
フランスは、働くことと、またバカンスの考え、それに文化への考えかたも日本とは違います。
若い時に何度かフランスへ行ったけど、老後にはどうなのかと思うのもあるかと思いますが、実際今は長生きしますので、自分によりあった環境で住んでみたいと思うのではないでしょうか。
最初はなれないことで、大変な思いもあるかもしれませんが、住む場所を変えると、日本国内でも大変ですし、友人関係も新しく構築するというのがあります。
私は、日本にいる時は、学生のころからほぼ3年ごとに引っ越しをしていたせいで、フランスへ移住となったときも、あまり苦にならなかったので、案外楽でした。
ただ、いまから思うと、フランス人のメンタリティーがわからなず、悲しいことが多かったのでしたが、それも慣れました。
生活は段々と快適になっていくでしょう。
ビザの種類を確認して、フランスの生活を計画する参考にしてください。