
国際結婚はなにかと、「疲れてしまう」と思うことが多いですね。
たぶん。
恋の真っ只中にいるということも多いでしょう。
その後、真っ只中を超えると、かなり現実がやってきて、相手と「距離感」を感じることもあったりで。
国際結婚には、育った国の環境が違いますので、異文化をどう消化していけるかが、ハードルになりますね。
同じ国籍同士の結婚でも勿論、離婚に発展する場合はありますし、国際結婚でなら、問題ばかりという訳でのもないです。
疲れてしまう原因と、そんな時はどうしたらいいのでしょうか。 私なりに、乗り越え方についてまとめてみました。
国際結婚が疲れる理由とは

国際結婚はスタート時には、刺激的なこともあったり、長距離恋愛の末に結婚まで至り、よくやったと、「自己美化」をすることもありえますが、暫くすると。
ラブラブ期後に感じる習慣や文化の違い
どんな結婚でも、相手に慣れると、悪い面も見えてきます。
結婚相手との習慣の違いは、なにかと、ラブラブ期をすぎると、気になる部分が増えてくるものですね。
好きな間は、「あばたもえくぼ」的な部分はあります。
日本人なら、そこまでは言わないとか、分かってもらえて当たり前とか、いろいろあります。
フランス人と日本人の習慣で、一番感じる違いは、
- とにかく話すことが多い
- テレビを見ていてもコメントが多く、だまって見ない
- 友人同士の食事の招待が多い
- 義理の両親との会食が多い
など、フランス人でも人によりますが、私がフランスで生活をしていて、感じる違いです。
話しのスピードも速いです。 主張することが多い国で、話しの流れに乗りきれないと、ずっと沈黙です。
言葉の壁と理解不足(文化的な誤解と衝突)
逆に日本人は話すのがゆっくりで、「間」を重んじます。
フランス人が日本に住んでいて、会話のスピードの問題はないですが、外国人が日本語で話すと、「日本語お上手ですね」とよく言われます。
こんな場面は、ちょっとした集まりでも、何気なく言われることですね。
私の旦那さんも日本にいる時は、さんざん言われました。
ところが、話しの内容が、大したことを話していなくとも、「私の名前は○○です」などで、日本語がお上手ですね、なのですね~。
なにか、日本にいると、外国人は、ずっと「箱入り」的な扱いで、英語やフランス語のみをはなしていると、やたら親切です。
偏見があるとか、ないとかというようりも、日本で外人が普通に生活して楽しいようになるには、日本語ができることで、友人ができるといいのですが。
当分は、「誰か英語を話す人はいませんか?」などと、日本語が本当にうまいフランス人が話しても、そんな態度をとる日本人もいます。
日本人の外人アレルギーなのかもしれません。
自分の国に帰りたいや、美化する意識が強くなる
相手の国でも生活がしっくりこないとなんとなく、自分の国の方がいいかなと思い勝ちですね。
- 子供の教育方針で意見が対立する
- 職場の上下関係の厳密すぎる
フランスと、日本では、上下関係の考え方も違います。
子供の教育方針も違います。 二人だけなら、亀裂もなくてすむのかもしれませんが、子供の教育となると、譲れないというのもあります。
そんな時は、自分の国に戻って暮らし直そうかと思うものです。
国際結婚と住む国の選択
幸せになれるかというよりも、ここは個人の価値観の問題で、幸せだと感じられる、価値観があれば幸せです。
とは言え、義理の両親との会話問題もありますね。
結婚相手の親との確執はあるか
フランスに住んでいれば、親宅に頻繁に食事に行くという状況もあります。
親との確執と言われほどのものではなくとも、価値観の違いなどもありますし、横柄なことを言われているとうこともあります。
一度、私も義理の母に、なぜ頻繁に日本へ行くのかといわれたことがあり、「なぜ」というのには、驚きました。
年に1度くらいは帰省したいです。
まして、自分で稼いだ収入だという思いもありますので。
その日は、義理の両親宅に、近所のおばさんがきていました。
3週間の予定で日本へ帰省する予定の私に、その近所の方が、
「日本に帰っている間に、旦那さんに虫がつくと心配にならないのか?」といわれました。
その時思ったのは、 「貴方はそんなことがあったのですか?かわいそうですね」
などと、言おうかとも思ったのですが、やめました。
言わないで正解だったようです。
ただ、義理の親との会話内容は、日本人同士の結婚でもありますし、若い方が言われるのは、よの常かと思います。
結婚相手の国と仕事と離婚
離婚に発展するのは、今まで住んでいた国から、夫婦の一方の国へ一緒に行かないなど、起こる可能性があります。
私の友人で、ドイツ人の女性とギリシャ人の男性で、どちらも博士課程卒者で、日本語に堪能な二人でした。
彼女は日本へは給費生で行き、博士課程を出た後に、日本ではコンサルタントをしていました。
その後、二人とも、ドイツに戻り、ギリシャ人男性は、ドイツ大手の世界ビッグ5の一つのコンサルタントとして勤務しました。
ところが、奥さんの方は、日本語がそれほど堪能でも、ドイツではコンサルタントとして収入が少なくなっていたのです。
その間に、旦那さんがギリシャ支店のダイレクターとして、転勤になり、奥さんはドイツにのこり、そこで男性の方の浮気が発覚。
旦那さんは、浮気が原因で離婚をするものの、慰謝料支払いには応じるつもりがなかったのです。
理由は、ドイツ人の奥さんは仕事が見つかるからと。
確かに、彼女の日本語レベルはハイレベルで、ドイツで3本の指に入るとも言っており、それで、収入を得る人へ、慰謝料を払う必要はないということでした。
この離婚も奥さんが一緒にギリシャへ行っていれば、避けられたのかもしれません。
相手国に行ったときの社会的地位の変化
日本で出会ってから、数年後にフランスへ行くという場合は、収入の変化の問題があり得ます。
日本の価値観の専業主婦観と共働き観
日本とフランスでは、女性の労働に対する価値観が違います。
旦那さんの収入がいい人ほど、フランスでは、奥さんも働いており、収入が良いのは、日本的な専業主婦をしない女性が多いからです。
言葉のレベルと社会的地位
会話内容も、相手の社会的地位により違いますし、使う単語も違います。
専業主婦は女性の場合、男性が専業主夫となっても、仕事をすることで、社会的地位が伴い、そこに居場所をみつけたい欲求がありますね。
フランスへ引っ越しをすれば、フランス語が話せないと、就職の可能性は低いです。
今時は、日本語も堪能なフランス人もいます。
英語もできたほうがいいですし、フランス語ができることで、就職の可能性が上がります。
仕事がなく、収入がないとなると、自分自身の価値観を下げていくという状況になると、「うつ」にもなりやすいです。
パートナーの言語学習を徹底する
フランス社会では、仕事上のポジションで、反応も違います。
これはフランスに限ったことではありませんし、日本でも同じです。
日本で、社会的に地位のある職業についていても、フランスで仕事がないのは、ざらです。
コネをつかってもフランス語ができないと、仕事が見つからず、ずっと無職ということもあり得ます。
パートナーの収入があることで、無職も続けられますし、仕方がないで続けられますが、
もし、相手の収入が少なく「働くように」というプレッシャーがあれば、フランス語がそうできなくてもできる仕事になると、
スーパーのレジ係
レストランのサービス係
が一般的です。
どちらも、給与が低く設定されている割には、ストレスが多いのは、同僚との協調性が求められることや、上司からのハラスメントを受けやすいからです。
特に、日本からフランスに行き、フランス語ができないというだけで、仕事がないことで、生活も大変で、自信喪失や、自己肯定感が低くなっていくのです。
仕事に限らず、通勤中の駅でも、スーパーでも、フランス語で上手く応対ができないと、嫌みを言われることがあります。
フランス語で上手く、言い返すことができると、ストレスもたまりません。
ストレスが溜まって良いことはありませんし、「日本人だから差別される」と思いがちです。
これは、移民だからこそ、上手く切り返しができると、どこでも応対が良くなります。
そんな状況もあったので、私はフランスに到着して、就職ができるように、語学学校に行き、ビジネスフランス語の試験を受けて、仕事を見つけました。
仕事があることで得られる自己肯定感は貴重です。
まとめ・かけた時間と相互理解
ラブラブの期間はあっけなくすぎてしまいます。
違う国の教育を受けた二人がどちらかの国で生活するには、柔軟に対応できると二人の関係も、家族の関係も良好と感じます。
子供にも、夫婦間のいいバランス関係だと見えることが円満ですね。
日本とフランスとう国なら、経済的レベルがほとんど一緒で、どちらかの国に仕送りをするなどの、家族の問題も少ないですが、
- 沈黙は金
- 間を理解する
など、文化と生活習慣は違います。
そこに、どちらかの国で、片方が収入を減らすと、喧嘩もよく起こるというのも、世の常です。
夫婦関係、どう相手をささえるのか、どう自分を支えてもらえるかは、言語の習得で改善される、また救われることが多々あります。
避けられるものなら、離婚もしないで済ませたいですし、生き方の基本的なことですが、自己肯定感を持てるようにしていきたいですね。
アンサンブルアンフランセの講師の方々は国際結婚をされている方が多いです。 あまり、個人的なことはぶしつけですが、日本とフランスの文化の違いで悩んでいることがあれば、レッスンで質問をして意見を聞いて、相談をしてみるのもいいかもですね。