私もフランスに移住してきて20年近く経ちました。
「フランスで暮らしてみたい」とか、「フランスに行くことになったけれど、フランスの生活ってどんななの?」と思っている方も中にはいらっしゃるかと思います。
フランスへ移住となるほとんどのケースは、結婚による相手国への移住や、転勤で駐在生活となる事が多いかと思います。
実際に移住するにはビザが必要で、仕事があるかどうかはそのビザにより、かかる費用も様々です。
この記事では具体的な生活費も含め、フランスへ移住する条件についてお伝えできたらと思います(^^♪
フランスへ移住と目的別滞在許可証
移住と言いますと、骨をうずめるつもりできたことになりますでしょうか。
フランスへ日本人のパスポートで入国すると、3か月は滞在が可能です。しかし、それ以上滞在する条件として、ビザが必要です。
フランス日本大使館のサイトでビザの種類の説明がありますが、
フランスへ移住するビザには、3タイプあると言えます。
分類しますと、
- 結婚ビザで移住する
- 労働ビザで移住する
- ビジタービザで移住する
になります。
これらのビザ以外にも、長期で滞在する方法があるのではと思われる方もいらっしゃると思います。
しかし滞在許可が下りて居住はできても、労働許可が下りないと労働できなく、収入がありません。
お金はあるので、許可さえ下りればいいという方以外は、収入を得るための労働許可がおりるビザの入手が必要です。
フランスでは長く学生を続けている方もいます。しかし金銭的なことで、何年かして日本へ戻る方もいるのですね。
短期で住むのは他の国と同じくできますが、そこで滞在許可と労働許可を得て初めて長期に滞在でき、移住するということになります。
「覚悟を決めてフランスに来た。。。」となっても、実際に移住の条件は以下のようなものに限られてしまいます。
結婚ビザで移住する
フランスに居住している日本人で、一番多いのは結婚のケースです。
経過としては、
- 日本で結婚してフランスへ来る
- フランスで生活していてフランス人と結婚してそのまま住む
という場合です。
日本で知り合い、結婚をして結婚届を提出してフランスへ移住する場合には、フランスの滞在許可を申請すると、滞在許可が下ります。
結婚してフランス国籍のフランス人と一緒に住む事になりますので、申請が拒否されることはありません。
ただ偽装結婚は別です。偽装結婚でないことを証明できると、時間がかかりますが滞在許可は発行されます。
結婚による【配偶者ビザ】が下りると、フランス国内で労働許可も含んだ滞在許可証を手にできますので終了が可能です。
フランス日本大使館の配偶者ビザの欄に以下のように説明があります。
フランス人の配偶者ビザは結婚がフランスに登録されている方のみに該当します。パックスされている方はフランス人配偶者ビザの申請はできません。 引用先 : フランス日本大使館 配偶者ビザ
労働ビザで移住する
フランスの失業率は高く、政府もフランス人の失業率を更に上げるような政策はとりませんので、外国人には容易に労働許可を出しません。
フランスに移住して、滞在許可と労働許可が下りるのは、日本からフランスへ派遣される場合などです。
「特異な技術がありそれ相応の待遇で雇用される」ことを雇用主が保障することで、「その人しかできない特異な技量がある」と判断されるからです。
同じ日本人でも、日本の食堂でホールのサービスなどをして、給与も最低賃金しか払われない場合は、当局も他のフランス人でも代替えがきく労働と考え、雇用主の雇用誓約があっても、申請が通る場合は少ないです。
また、低賃金で雇える職種であれば、わざわざ日本人を雇用したいと考える雇用主もいないというのが理由ですね。
労働許可には、給与水準にも最低のラインがあり、2018年現在の処遇は、年収「 35 963,20 €(訳400万円)」以上となっています。
外国人が労働許可を手にするには、その人でなければできない特別が技能があることを当局が認めた場合になります。
また現在多いのは、フランスへ来ている料理人の方などです。
いまフランスでは和食ブームですので、伝統的な和食の料理人にはそれ相応の処遇で迎えられています。
日本人の料理人の方も最初はワーホリのビザでフランスに来て、就労してその腕を買われてそのまま労働許可の申請を会社にしてもらうという場合もあります。
以上のように、企業なり雇用主の元で働き、労働契約がある場合に下りる労働許可を、
【パスポート・タラン(Passeport Talent) ビザ】の【企業内転勤(Salarié en mission)】と言っています。
パスポート ・タラン・ビザの概要
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【起業をして居住】
先ほどのお話しました駐在員などの場合は、フランスの雇用主から労働契約を交わして就労するのですが、その他に、自分自身で起業し経営して、一定の税金を払えば労働許可は下ります。
種類は
【法定代表者/役員(Représentant légal/Mandataire social)】
になります。
法定代表者/役員(Représentant légal/Mandataire social)いずれにしましても労働許可が下りるのは、きちんと納税しているという事が条件です。
- フランスの社会保険料
- 企業が納める法人税
- 個人が納める所得税
などの税金や社会保険料の支払いがあります。
ただ、日本とくらべても、社会保険料や所得税の税率は高いのが実態です。
ビジタービザで移住する
上にあげた3つのビザには滞在ができると同時に労働許可があるビザです。
そしてこの3つ目のビジタービザでは滞在許可にはなりますが、「労働許可」はありません。
ビジタービザは、さまざまな目的でフランスに滞在するために申請することが可能です(退職後の生活、文化目的、芸術目的、個人的な目的での就学(修了証書やディプロマの取得が目的ではない就学など)。引用先 : フランス日本大使館 ビジタービザ
学生ビザで長期滞在も認められています。学生ビザは、「修了書やディプロム」を目的として学校に通う、学業を本業としている学生に下りるビザです。
フランスは芸術の国です。外国からフランスの音楽や美術を勉強に沢山の学生がきています。その学生には、「学生ビザ」が発行されます。
しかしこの、ビジターは「修了書やディプロム」を目的としていません。滞在さえできればいいので、フランス語がさほどできるかどうかの審査も難しくありません。
このビザの取得には、居住証明と、十分な貯金(一人年間約17344ユーロ 約250万円)があることを当局に証明できればビジタービザは入手できます。
1年ごとの更新ですので、十分な蓄えがあれば、翌年も更新が可能です。
老後のために、定年後でも金銭的に余裕があれば、フランスへ移住の条件をクリアできるのですね。
【銀行口座開設についてはこちらの記事をどうぞ】
労働ビザで仕事を探す
駐在の場合は仕事も決まっており、またビジタービザでは仕事はできません。 結婚ビザ場合は労働許可があります。
フランスで就職先はありますが、フランス語のレベルと経験次第です。
企業勤務なら仕事ではフランス語の「書く」レベルは要求されます。
労働許可があれば、最初に短期の仕事を探すのもおすすめです。短期の交代要員の職などはねらい目で、期間も1年以内の短期と、有力な即戦力になり得ます。
フランス語のスピーキングとやレターが書けるように、出発の前にレベルアップをしておきたいですね。
■合わせて読みたいフランス全般の情報と日本人コミュニテイー
ビザの準備も整うと後はフランスへ行くだけです。
パリには日本人コミュニティーがあり、事務所には日本語での情報交換や、求人情報もあります。
日本人コミュニティー情報
フランスの日本人の総数が約3万人、パリに2万人と言われています。フランスに到着してすぐに言葉も話せない場合など、子供の学校、生活についての問い合わせは以下の日本人会などで問い合わせができますので、アポをとってみてはいかがでしょうか。
天理日仏文化協会では、日本の行事の催し物も開催されています。
居住先へ持参するお土産の準備
フランスへ到着して、大家さんやお世話になる方には、安いものでいいですので、お土産をもってくることをおすすめします。
管理人がお土産で渡して、とても喜ばれるものは、
など、このようなものなら、重くありませんし、大家さんなどにちょっと渡すと、
- 扇子
- 財布
- 団扇
- 5つ指のソックス
「そんなに気をつかっていただなくて良かったのに。。。(Il ne fallait pas イル ヌ ファレ パ)」とは言いますが、喜ばれますよ。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
まとめるますと、移住の為のビザは、次の3タイプになります。
それぞれの状況で取得に時間がかかりますが、一度ビザが下りますと生活が快適な国です。
- 結婚ビザ
- 労働ビザ
- ビジタービザ
出発前には、 「仕事がうまくいくか」とか、「差別があるのではないか」とか、「フランス語が通じるか」
などと、期待と不安が入り混じった思いで日本を出発すると思います。 最初は言葉もわからず、それなりに大変かもしれません。管理人もそうでした。
しかし、ひとつ一つクリアしていけばフランスの生活は快適になります(^^♪
渡仏するにはフランス語の準備も大事です。話せることで生活は楽になり、ストレスが半減しします
フランス語の準備と仕事探しには、こちら↓をご参照ください。