パリの物価についてご説明します。
パリは物価は高いです。フランスの首都という以外に、政治、経済、文化の中心で、5つ星の豪華ホテル、3星レストランもあり、物価は吊り上げれています。
とは言っても、安くて美味しいレストランもありチョイスはあります。
安く済ませようと思えば、日本の100円ショップのようなマルシェもあります。
そこでこの記事では、パリの物価で高い項目と、安い項目をお伝えしたいと思います。
パリの物価は高いのか?どのくらい?
高いの、安いのという面でみれば、パリの物価は高い面もあります。
フランスでは、SMICと言って国で規定されている最低労働賃金があります。2019年のその金額が、
税込みで1521ユーロ(x130円=197730円)
手取りで1204ユーロ(x130円=156520円)
となっています。
フランスの手取りは、日本の手取りとは違います。
この手取りの約15万6千円をもらっても、そこから所得税を払うのです(ところが2019年からフランスでも源泉徴収となり、所得税も差し引かれての税引き後の金額となりました)。
パリの物価・家賃
物価の中で何と言っても高いのが家賃です。
パリの家賃がどのくらいかというと、ラッキーに安いとこが見つかる場合もありますが、
大体、12平米(一間に簡易台所がついたかなり狭いところ)~50平米で、~1200ユーロくらいです。
つまり、最低賃金だと、貰ったお給料が全て家賃に飛んでいくという現実です。
ですので、最低賃金だけなら、パリ市内でアパート住まいはできません。
そこで、パリに住みたい場合は、大きめのアパートを借りてルームシェアをするか、間借りをするかです。
パリの1ヶ月の生活費はまとめてみましたが、低く見積もっても下記の金額はかかります。
ユーロ換算は、1ユーロ130円で計算しましたが、どうしても節約できない家賃が高いですので、パリの物価はどうしても高くなってしまいます。
パリの項目別物価と消費税
生活のなかで一番大きな出費となる家賃以外の項目についてですが、食費は安くできる項目です。
フランスでは、税金のうち消費税が高いのですが、食費は一番安い税率が適用されているからです。
日常品は必需品ですので、普通税率の20%の適用ではなく、5,5%が適用されています。
具体的に消費税の税率を項目別にご紹介します。
パリの食費~劇場チケット
食料品の値段の一例ですが、別記事で書きましたが、基本的な食料品は安いです。
以下が必需品と言える食料品の値段のリストです。
消費税はフランスでは、TVA(テーヴェーアー)と言っています。
TVAがかかっていないものから、5,5%、10%、20%となっていますが、
5,5%の項目は、上に挙げた必需品の食料品や、その他に、
- 本
- 慈善団体の食堂
- 身体障害者の用品
- 薬局の薬で医師の処方箋に書かれた返金対象となるもの
- 劇場公演のチケット
などがあります。
TVAの通常の率は20%で、食料品は5,5%なのに対して、10%が中間率と言われています。
どんなものかというと、
- レストランでの食事、
- ホテルや運賃
- 薬局の薬で医師の処方箋のない返金対象にならないもの、
- 美術館や動物園代金
などになります。
今みましたように、食料品の、同じアイスクリームでも、スーパーで買えば5,5%なのが、レストランで食べれば10%になります。
その他に、通常のTVAはいわゆる高級品という概念に分類され、衣料品や化粧品などは20%です。
また、アルコールは通常の分類で20%です。これはスーパーで買っても、レストランで飲んでも20%が適用になります。
消費税を見る限りで、フランスの高級品とそうでないものの概念の違いを感じるところです。
その他に生活費の必需項目として、医療費があります。
パリの医療費
医療費に関しても、フランスでは随分と安いです。
フランスに2,3年は滞在する間に、病気にならない場合もありますが、ほとんど保険で返ってくることと、薬代もほぼ全額が返還されます。
保険に関しては、社会保険の加入者(滞在許可証があれば、社会保険に加入できます)であれば、セキュリテ・ソシアルというフランスの保険があります。これは日本の社会保険に相当します。
また、任意保険と言われる、ミューチュエルという補助保険があります。
一般医(日本の内科)で、初診料なしで約25ユーロから50ユーロ。
専門医は、眼科医、皮膚科、婦人科などで、28ユーロから120ユーロ位。
風邪をひいたとか、腰が痛いとか、日常的な診断を受けるのに、まずは一般医の診断を受け、そこで判断ができなければ、その先生のネットワークをとおして、専門医を紹介してもらえます。
専門医としては大学病院などの、血液検査や医療器具の設備のある病院なども含め、検査を受けて専門医の診断を仰ぎます。
専門医の診断料も120ユーロともなれば、どんなに料率の良い任意保険に加入していても、全額がもどって来ないときがあります。
最初に、紹介してもらう専門医がどのくらいの料金か聞いて、高ければ別の医師を紹介してもらえるように頼むこともできます。
フランスで手術をすることもそうないかもしれませんが、
- 椎間板ヘルニア
- 人工股関節置き換え術
などの大掛かりな手術となると、手術費用と入院期間の心配があります。
現在フランスの社会保険では、だいたい7割が負担されますので、また任意保険に加入していれば、残りの負担額が返金されます。
入院期間中と退院後も、担当医から休業証明(勤務先と社会保険庁へ送る書面)が出されます。退院後も勤務ができない状態であれば、そのまま自宅療養の期間は、給料の一部が補償されます。
入院の他には、出産がありますが、国公立病院での出産費用は全額社会保険から支払われます。
また、出産日を起点として、出産前の6週間、出産後の10週間は出産期間として、産前産後休業期間が合計で16週間の間で、給与の一部は社会保険から支給されます。
また、出産で解雇されることは違法で、産前休暇前のポジションがキープされるように労働法で保護されています。
また、SOSメデゥサンと言って、夜間に診療に来てくれる医師のシステムがあります。
1回50~70ユーロ位で、これも払い戻しの申請を任意保険も含めてすると、ほぼ全額戻ってきます。
ですので、医療費に関しては、ほぼ持ち出しがなく医療治療を受けられます。 < div class="box4-2">
パリの交通費・観劇費
パリの生活で日本と比べて安く活用できるのが文化芸術面で、チケットも安くあります。
また、ルーブル美術館、オルセー美術館も月に1度は無料で入場できます。
オペラに関しては、15ユーロからチケットがあります。
医療費は返金システムを使えばほぼ無料で治療が受けられること、また文化面でも安いチケットを買えることもありますが、その他パリの交通機関が随分と安いのです。
パリ市内には、
- 地下鉄
- バス
- 路面電車
- RER(郊外線)
があります。
一月の交通費が大体70ユーロ(約8500円)です。通勤に使っている場合は、半額は会社負担です。
パリはコンパクトで、
東西が約20キロ
南北が約10キロです。
一月のパスがあれば、全ての交通機関が約8500円で乗れます。
この辺の安さも、パリの生活の魅力と言えるでしょうが、それ以上に、どこに行っても見るところがあることです。
パリ市内は、散歩がし易いのと、ベンチが置いてあるので、疲れると休めますので、体力勝負ですが、安くすませることもできます(^^♪
まとめ
いかがでしたでしょうか?パリの物価についてまとめました。
家賃は確かにパリは高いですが、それ以外は工夫次第でお金を使わないで楽しめる都市です。
美術館や博物館も、毎月第1日曜日は無料ですし、オペラも随分と安いチケットも出ています。
外食代は消費税10%でどうしても高くなりますが、ランチ時ですとかなり安く食べられます。
快適なパリ生活を送って下さい(^^♪