アメリカでは大統領夫人はファーストレディといわれています。
しかし、フランスではその考えは広く認めれていなく、大統領夫人が正式なステータスをもっていません。
マクロン大統領は選挙活動中に、そのファーストレディとしての役割を公務として正式なステータスにしたいと言っていましたが、承認されませんでした。
しかしファーストレディーであってもなくても、国の顔という役割を果たす以上費用が発生します。
ステータスがどうであれ、大統領夫人の活動にかかる費用はどのくらいなのでしょうか。
大統領妻の活動公費項目

実際どのような費用が大統領夫人の費用として認められているかというと、
- 移動費
- プレゼント
- レセプション
などが、大まかな項目になります。
他国から大統領の訪問、またはマクロンさんが他国への訪問、来賓のレセプション(会うこと)に立ち会えば、その時に身に着ける洋服一式の費用もその対象になります。
予算はといいますと、
ブリジットマクロンさんのオフィス長であるコスタ氏によると、いまのところ、マクロン夫人の費用は、過去の夫人の費用より、低く抑えられているということです。
前大統領夫人たちと比較
マクロンさんの前の大統領は、オランドさんでした。
結婚という形式をとっていなかったオランドさんのパートナーは、ヴァレリー・トリバイラーさんという新聞記者でした。
正式には結婚をしていませんでしたが、エリゼ宮に居住しており、大統領夫人としての扱いでした。
オランド政権時の右派の下院議員、ラリヴェ議員によると、トリバイラーさんのチームは専任5人の手取り給与が一月約2万ユーロ(約250万円)と、その前の大統領夫人達の専任チームよりは、少し多めといわれていました。
ラリヴェ議員は、オランドさんの前のサルコジ元大統領の夫人のカルラ・ブル二ーさん時費用について以下のように、
2012年の1月には、チーム8人体制で約手取りで、一月3万6千ユーロ(約450万円)と言っています。
このブルニーさんは、パリコレのモデルで、また歌手で、どうも自分の個人のサイトの制作と運営費用をエリゼ宮に負担させていたようで、その金額が、約2万5千ユーロ(約300万円)、この費用を官邸が負担するのはさすがに、物議をかもしました。
この件、フランス会計監査院のレポートで、約2年で41万ユーロ(約5千万円)の個人サイト立ち上げ費用が官邸から払われたのを報告していました。
サルコジさんについては、ブル二さんの前の奥さんがいて、セシリアさんでした。
任期中に離婚しましたが、カナールアンシェネという新聞が、セシリアさんがエリゼ宮のクレジットカードを所有していて、個人使用にもかかわらず、その費用がエリゼ宮で払われるたことがスッパぬかれれたこともありました。
その後、カードは2回使っただけで、セシリアさんは返したということでしたが。
そのような過去のなんとなくはっきりしない分があり、マクロン政権では、婦人の費用を透明化したいといった考えがあったようです。
フランスブランドの広告塔
ブリジットさんの洋服はトータルでルイヴィトンで揃えているのはニュースでも流れています。
マクロンさんの当選は2017年の5月です。
ルイヴィトンは、既に2015年の夏から、マクロン夫人へ衣装の貸し出しをしていたということです。
雑誌「チャレンジ」によると、ヴィトンからの洋服の貸し出費用は大統領官邸が負担しているということです。
マクロン夫人には、毎週のように、有名メーカーが、『わが社の洋服を着てください〛という申し出があるそうです。
通常であれば、有名な女優さんにある申し出ですが、ブリジットさんが広告塔をしています。
ブリジットさんの考えは、ガラのソワレでフランスのブランドを披露するのはフランス産業に良いことだとジャーナリストに答えています。
ファーストレディの公務
大統領夫人の公務の間は、エリゼ宮の『フジェール』の間です。
フランス市民から届く手紙も、人気があるようで、毎日140通と。
当選当初2か月が経過後、前ヴァレリー・トリバイラーさん(とりあえず、人気がなかったのです)が1年間に受け取った手紙の数をすでに超えているということです。
人気があると、それだけで費用がかかってしまうということのようです。
現在、マクロン夫人のチームは3人の専任で、更に二人の警護がついています。ただ、幾らの費用かは明かされていません。
ブリジットさんのオフィス長のコスタ氏は、今後の夫人の『ステータス』がどうなるかは今の段階で言えないが、夫人の行動がネット公開されるべきと言っています。
今日の単語
la Première dame ( ファーストレディ )
l'Elysée ( エリゼ宮 )
un personnage officieux ( 非公式な役割 )
une enveloppe allouée ( 予算 )
une rémunération ( 給料 )
une polémique ( 物議 )