フランスの会社で働いていても、「労働条件が悪いのではないか」と疑問に思うこともありますね。
お給料が悪いというのも労働契約によりありますが、フランスでは管理職と、非管理職のカテゴリーで、福利厚生が違っています。
ですので、なるべくなら管理職の職につくのがいいです。
給与以外でもずいぶんと違いがあるのは、有給日数や、保険加入などです。
管理職と非管理の違いをご説明します。
管理職のカードルと非管理職ノンカードルの違い
日本とは違うのですが、フランスでは、入社していきなり管理職扱いになることがあります。
その基準の一つには学歴があります。
管理職につくと、なにかと優遇されます。
- カードル(管理職)
- ノンカードル(非管理職)
仮に給料が同じでも、福利厚生費に違いがあります。
しかし、日本人が高学歴であっても、フランスで勤務すると、非管理職となるケースが多いです。
勤務を始める前には、労働契約書にサインして仕事をスタートしますので、非管理職だからといってサイン後には不当だということにはなりません。
労働前には、会社が所属する団体協定書をチェックするのは重要です。
労働契約書はチェックしてサインしてスタートしたいものですね。
団体協定書の入手法とその読み方
今後勤務する会社が、どの団体協定に属するかは、複数のサイトでダウンロードできます。
就職する前に、面接の際に問い合わせをするのもいいでし、会社概要からAPEかNAFの番号を教えてもらいましょう。
Le code APE (pour Activité principale exercée) |
Le code (Nomenclature d'activités française) |
APEかNAFのどちらかの番号がわかったら、以下のサイトで、番号を書きこんで、団体協定書(Convention collective)を入手します。
フランスの官報( Journal Officiel)を発行している機関でも、以下のサイトでも入手できます。
●Journal officiel
●Droit-Finances
●service-public
●fnac.com
などがあります。
管理職と非管理職の区分け
団体協定書には、いろいろな条項が書かれていますが、まず業種によっても違いますが、通常は
●1~6までが非カードル
●7-10までがカードル
となっています(大体)。
フランスにおける管理職(カードル)割合は労働人口全体の約2~3割です。
所属する団体協定で7-10までがカードとして、 これらのラインで勤務していると、専門的な業務内容を行うことというが概念です。
それで、給与もそれに付随しますが、カードルと非カードルでは、福利厚生や、有給の日数で、非カードルと大雑把に以下の点で違いがあります。
入社後の本採用となるまでの期間、
年金や失業保険料の会社負担、
入社後死亡障害保険へ加入、
有給休暇以外の年休の法廷有給以外の代休RTT、
労働契約書上で、同額の給与でも、違いがあるということです。
RTTは、カードルに適用される有給日数です。
通常カードルはミッション(労働内容)で勤務します。
つまり、朝の9時から夕方の17時で終わる勤務ではないので、その分年間の労働日数が少ないのです。
また、カードルにたいしては、福利厚生面で会社が負担額する社会保険料額が多いのです。
そのほかに、入社する前に、失業の話しではないですが、
カードルでの契約では解雇も容易にされません。
ですので、フランスでは、安易に解雇ができないので、採用は慎重になっています。
就職も、日本語新聞の求人欄に頼らなくても、人材紹介会社はあります。
フランス語のレベルが高ければ、日本人でも仕事はあります。
フランス語のレベルは、フランス人ほどにならなくても、それを補うものを提供できれば採用されるのです。