「La Syndicaliste(ラ・サンディカリスト)」はジャン=ポール・サロメ監督によるフランス・ドイツ合作の、「モーリーン・カーニー事件」を描いた、イザベル・ユペール主演の映画です。
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映画「la Syndicaliste」イザベル・ユペールがCFDT組合員扮する
この「La Syndicaliste(シンジカリスト)」は実話「モーリーン・カーニー事件」に基づいた映画です。
「モーリーン・カーニー事件」とは、実在の人物の、アレバ(核燃料製造会社)の組合員のサンディカリストが、組合員として会社と、フランスの利益を守るがゆえに、脅迫、暴行を受けていた事件でした。
映画「la Syndicaliste」イザベル・ユペール
舞台はパリ郊外の一軒家。
旦那さんと住む、モーリーン・カーニー(Maureen Kearney)というArevaの組合CFDT代表者が、会社の内情を告発し続け、それまで受けた脅迫に屈せず、告発を続けた最後に、暴行を受け、裁判で負けるというもの。
イザベル・ユペールがそのモーリーン・カーニー役、告発を続け、脅迫が多くなってきて、今年は最後の年と思っていたが、退職を迎える前に、Kearneyは自宅の地下室で縛られ、ナイフの柄が膣に刺さり、「A」が腹部に跡を残す暴行をうけたのです。
サスペンスたっぷりのテンポで進む映画です。
映画「la Syndicaliste」の社会党フランソワ・オランドの描き方
フランソワ・オランド元大統領が扱われているのは、この事件が起きた年の大統領だったかで、背景は、2012年に二コラ・サルコジ―の右派から、フランソワ・オランドの左派政権に就き、広く雇用を拡大する方針の政府として、立脚したのでした。
モーリーン・カーニーは脅迫をうけながらも、Arevaが中国の間で秘密の契約が結ばれたこと、フランスの技術を中国に売り払い、何万人もの雇用を危険にさらすことになると告発を続けていたのです。
何の具体的な政策の変化も得られなかったため、最後の手段として、フランソワ・オランド大統領との会見を取り付けたのですが。
暴行事件となり、オランド大統領との会見はできずしまいで終わります。
映画「la Syndicaliste」のアルノ・モンブ―ル元大臣の描き方
オランド政権の閣僚として登場するのは、アルノー・モンテブール経済相。
アルノー・モンテブールはオランド政権の経済相で、モーリーン・カーニーには至って好意的に描かれています。
モーリーン・カーニーの大敵が、グループのトップから離れたラベルジュロン社長の後に、執行役員となったウルセル(Yvan Attal)
が、執行役の器量がないから、こんなことになるのだと、皮肉を言っています。
アルノ・モンブ―ル経済相は、就任後1年で離職しているので、現実的には経済相の任務を全うしていないのですが、この映画では、社会党政権としてのイメージを上げている役でした。
映画「la Syndicaliste」のウルセル執行役員の描き方
この映画は小さな政治劇場で、噂、内部抗争、情報提供者との会合、高位の人物の事務所でのインタビューなどがあり、ウルセル(Luc Oursel)は、2011年から2014年の間、Arevaの取締役会長で、ヒステリーな人物として描かれています。
俳優は、イヴァン・アタル(Yvan Attal)で、シャルロット・ガンズブールの旦那さんです。
このヒステリックな、器量が足りないというもの、中国にフランスの技術を売ることを統括していたのか、そのあたりもミステリーがあるようになっています。
このポスターの左側あアレバのラベルジュロン社長、ウルセル執行役に席をゆずるのでした。
映画「la Syndicaliste」の名誉棄損の公判
モーリーン・カーニーは、暴行を受けたのですが、それが演技だったと、起訴されます。
勿論対抗して戦うのですが、弁護士が良くなった!
1審は負けて、2審では勝ちます。
さてさてその進展は?
「la Syndicaliste」まとめ
イザベル・ユペールのクールで知的な魅力がいっぱいの映画です。
実話に基づいていた映画で、スリリングでオススメです。
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