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パリ18区の唯一の公立校フランソワ・ラブレー(François-Rabelais)普通課廃校





パリ18区(人口約18万人)は、今期で公立の普通科・技術科高校がなくなってしまいます。 フランソワ・ラブレー(François-Rabelais)高校は、クリニャンクール門近くにあるこの区で唯一の公立普通科・技術科高校でしたが、2026年の新学期( rentrée 2026 )から、普通科・技術科の生徒(セカンド、プルミエール、ターミナル)は受け入れを停止の決定。

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パリ18区に公立高校がなくなる決定

唯一の公立校フランソワ・ラブレー(François-Rabelais)に残るのはグランゼコール準備クラス(CPGE、クラス・プリパ)のみと。

公立校フランソワ・ラブレー(François-Rabelais)

18区の唯一の公立校フランソワ・ラブレーの普通課の廃止の決定、どうしてこうなったのか? 主な背景建物の極端な老朽化です。

2020年2月の嵐Ciaraの影響で、コンクリート板が落下する危険性があり、校舎が緊急閉鎖されました。

当時約1,000人の生徒が他のパリ市内の高校(特に14区のフランソワ・ヴィヨンなど)に分散されました。

2021年からプレハブの仮設校舎が建設されましたが、本格的な再建計画はなく、イル・ド・フランス地域圏(建物管理を担当、ヴァレリー・ペクレス大統領)は修繕コストが高すぎて不可能と判断しました。

生徒数の急激な減少

18区内の家族がこの高校を避けるようになり、他のパリ市内の公立高校(遠くても)や、区内にある2つの私立高校(契約下の私立)に流れる傾向が強まりました。

老朽化による評判の悪化、2020年以降の不安定な学習環境がさらに悪循環を生み、2026年2月中旬時点で在籍生徒は約200〜300人にまで減っていました。

政治的決定と経緯

政治的決定と経緯として、 2022年末:イル・ド・フランス地域圏が、パリ市内の複数の高校閉鎖を発表(ラブレー高校も2023-2024年に含む)。

理由は全体的な出生率低下と施設の効率化でした。

2023年春:共産党系議員や保護者らの抗議運動 → 当時の教育大臣パプ・ンディアイが5年間の猶予を認め、一時的にセカンドの新入生も受け入れ(2023-2024年)。

2025年末:学区(rectorat)が最終的に普通科・技術科の閉鎖を確定。

2026年夏までに完全移行。ターミナルの生徒は他校でバカロレア受験、セカンド・プルミエールの生徒はパリ市内の他高校に再配属(多くの家族はまだ具体的な行き先が不明で不安)と。

影響と論争

この決定で、18区は15〜18歳向けの公立普通科・技術科高校が完全に消滅します。

「公立高校の砂漠」状態になります。

生徒親は通学距離が長くなること、他校のクラス過密、私立へのシフトを懸念。

それと一部では「教育格差の拡大」「公立サービスの放棄」と批判されています。

議員や組合は「受け入れがたい不平等」と非難しています。

要するに、修復不可能な老朽化、家族の選択による生徒数減少、再建計画の欠如が重なり、普通科・技術科の廃止に至りました。

プレパの維持で高等教育機能は残りますが、区内の若い世代向けの公立高校教育は事実上なくなります。

パリ14区の受け入れ側

ラブレーの生徒の受け入れ先があります。

フランソワ・ヴィヨン高校

ラブレーの受け入れ先が、フランソワ・ヴィヨン(François-Villon)高校。

この高校は、パリ14区(75014 Paris)にある公立の一般・技術系高校(lycée général et technologique)で、以前に18区のラブレー高校の生徒を一時的に受け入れていました。

2020年2月、嵐Ciaraの強風でラブレー高校の建物(特に外壁やコンクリート板)が崩落の危険性が高まり、即時閉鎖。

当時、在籍生徒は約1,000〜1,142人。地域圏(イル・ド・フランス)と教育当局(rectorat de Paris)は、急遽これらの生徒をパリ市内の他の公立高校に分散させる必要がありました。

分散先は複数(4〜5校)に分かれましたが、その中でフランソワ・ヴィヨン高校(14区)が技術系コース(voie technologique)の生徒を受け入れました。他の例:Henri-Bergson(19区)が一般コース(général)、Nicolas-Louis-Vauquelin(13区)がBTSなど。

なぜヴィヨン校だったか? 主な理由は:空き容量:ヴィヨン校は当時、比較的余裕があり(建物が現代的で老朽化問題が少なく)、技術系コースを展開していたため、ラブレーの技術系生徒に適した受け皿になっていました。

政治的には、地域圏(ペクレス大統領時代)の予算・施設効率化優先 vs. 左派議員・保護者らの「公立教育の維持」主張の対立が背景にあり、「遠くの公立校で我慢せよ」という形で決着がついた形です。

この件は、パリの公立高校問題(出生率低下 + 老朽化 + 私立シフト)を象徴しており、18区の生徒・家族にとっては通学負担増と選択肢減少という現実的な打撃となっています。

まとめ


政治的・行政的な決断の側面が強く、18区のような人口が多く若い区で公立の普通科・技術科高校がなくなるのは、教育格差や地域サービスの観点から大きな問題視されています。

言えることは、社会弱者にしわ寄せが行くということです。