
パリ17区のワグラムにある、ケーエル パティスリー「KL Pâtisserie 」をご紹介します。
シェフはケヴィン・ラコット(Kevin Lacote )さん。
オープンの2016年以降、ゴー・ミヨ(le Gault & Millau)で、2017年イルドフランス最優秀パティシエに、ガイド・プドル(le guide Pudlo)で、2018最優秀パティシエに選ばれました。
ケヴィン・ラコットシェフは、星付きレストランやパラスホテルでなどでシェフをしてきた方で、作りたてのミルフィーユもサロンに出しています。
ウインドー並んでいるケーキとの違いを感じる演出がある、サロン・ド・テをご紹介します。
パリ・ケーエル パティスリー「KL Pâtisserie」とケヴィン・ラコットのインタビュー

ケーエル パティスリー「KL Pâtisserie」サロン・ド・テのインテリア
ケーエル パティスリーは2016年にオープンしたので、もう5年です。
「KL Pâtisserie ケーエル パティスリー」のインテリアは、シェフがパラスホテルを意識したと言われています。
パティスリーがあるケースは、茶色とグレーで統一されシックです。
「KL Pâtisserie ケーエル パティスリー」ケヴィン・ラコット(Kevin Lacote )シェフのインタビュー
ケーエル パティスリーのオーナーシェフのケヴィン・ラコット(Kevin Lacote)さんです。

ラコットシェフ、今日はありがとうございます。コロナというのに、お店にはお客さんが絶えなく来ているんですね。
はい、ありがとうございます。お陰様で、例年と変わらず、ずっと皆さんが来てくれています。平日は近所の方がメインに、週末は他の区からも来ていただいています。コロナですが、影響を感じていません。
私は17区はあまり来る機会がなかったのですが、パリのパティシエトップ10でこちらをみつけました。早速お邪魔して、ミルフィーユを頂きました。買った時に言われたのですが、オーダー後に作っているということですが、食感がとてもフレッシュで美味しかったです。
ありがとうございます。はい、そうなのです、このミルフィーユは、注文後に作ります。ミルフィーユは、ファイユテの食感が大事なパティスリーです。フレッシュさを感じてもらえるはずです。

なるほど、作りたてだとフィユテの味がこんなに違うということを知りませんでした。感激です。このような、作りたてのデザートを出すというのは、サロン・ド・テならではの趣向なのですね。
はい、パティスリーには持ち帰りができるデザートがもありますが、うちでは、サロン・ド・テで食べるものも用意しています。
このような出来立てのパティスリーがメニューにあるのは、シェフの長年の星付きレストランやパラスホテルでの経験があるからのでしょうか。
はいパティスリーには2つあり、一つがホテルやレストランでは、食事後やティータイムにその場で食べるパティスリーです。演出で驚くようなもので、その場で食べることを前提に作っているものです。もう一つが数時間後にでも食べられる、テイクアウトができるパティスリーです。
先週シェフのパティスリーを食べて、素材の味を感じました。それで、シェフの経歴を拝見して、納得しました。ジョルジュサンク以外でも、3★レストランのアンブロワズィ(l’Ambroisie)と、ブローニュのグラン・カスカードを経験され、どんどん、シェフ・パルティ、そして、シェフ・パティシエと進まれたのですね。

はい、パティシエとして、どこのレストランで経験を積むかはとても大事です。パラスホテルなどではラボがあり、世界の素材を使って常に味が研究されています。それで私は最初に、ジョルジュサンクで働いたのです。と言っても最初ですので、見習いからですが。そこでないと習得できない技を身につけて行ったのはあります。
そうなのですね。シェフの経歴は一見すると、とんとん拍子のようにも見えます。そんなに簡単に、レベルアップができるほど、パティシエの道は簡単ではないと聞いています。私の知り合は、時間帯や、環境が厳しくて、1年で辞めたのです。シェフがこのように名門と言われているレストランでキャリアアップができたのには、なにか秘訣があるのですか。
いえいえ、私の経歴が特別ということはないですよ。ただ、諦めていく人が多いのも現実です。しかしそれは、パティシエに限ったことではありません。私はパティシエとして、味を追求していっているのです。
味の追求ですか。とっても奥が深いテーマだと感じますし、ここまでエレガントは味はそうあるものではないと思いました。作りたてのデザート以外には、シェフのデザートの特徴などんなところにあるのでしょうか。
はい、うちのパティスリーでは、3つのことを優先しています。新鮮さ、季節の素材、色付けなし、です。また、パティスリーの約半分は私のオリジナル品で、伝統的なパティスリーをアレンジしているものもあります。

新鮮で、季節の素材を使っているからこその味なんですね。モンブランも、レモンタルトも、エクレアも他では味わえないものがあります。
ありがとうございます。味を引き出すために、季節の新鮮な素材を使っていますし、また当日のパティスリーのみを販売しているのです。

それは驚きます。前日のケーキはウインドーケースに出さないということですね。いままでケーキ店に行って、なんとなく、昨日のケーキかなと思ったことがありました。
そこは、パティスリー店の方針によります。季節感があり、オリジナルなパティスリーを創作して、気に入って貰っています。
シェフ、今日はインタビューで伺えて、感激です。なんとなく、レストランで食べるパティスリーは綺麗ですし、特別だと思っていました。しかし、お持ち帰りができるケーキも味がここまで違うということが分かりました。
いえいえ、テイクアウトができるパティスリーはコンセプトが違うだけです。気に入っていただいたなら、嬉しいですよ。
それと、こちらのサロン・ド・テでは、コーヒーや、紅茶以外に、シャンパンも頂けるんですね。サロン・ド・テでゆっくりとした時間を過ごせるのは優雅ですね。今日はお時間をありがとうございました。また、シェフのクリエーション品を食べに来たいです。
いいえ、こちらのほうこそありがとうございました。また来て下さい。
ケーエルパティスリー、サロン・ド・テのパティスリー
優雅なサロン・ド・テになっているパティスリー店です。 限定品には、出来立てのチュロスがあり、パッション・オレンジのジャムとチョコレートソースがついています。
飲み物には日本茶やショコラ、またシャンパンもあり、10種類以上のパティスリーがあります。
ジャムは、チュロスについてくるパッション・オレンジジャムの他にも数種類あります。
などなど、約半分はシェフのオリジナルなクリエーション品です。 ボンナぺティ(^^♪